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結婚前調査とお見合いの歴史

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結婚を予定しているカップルがお互いの素姓や過去について触れるのは、互いの信頼関係を壊してしまう結果しか生み出さないと考えている人も多いかと思います。

しかし、結婚前のお互いの素姓を調べるという行為は大変歴史が深く、この日本では古くから行われてきたものです。

そうした歴史を知らず、ただ単純に結婚前調査に対して否定的な意見をもっている私達若い世代は、結婚前の調査に対して否定的なため、両親が結婚前調査を行う事にも反対しがちです。

今回は、結婚前調査の歴史を紐解き、いかにしてこの日本に結婚前調査という風習が根付いてきたのかについて詳しく解説させて頂きたいと思います。

結婚前調査の歴史

結婚前調査は相手の素姓を確認するのが目的ですが、かつてはお見合いの際、相手の家柄などを調査する事が主な目的でした。

日本でのお見合いの歴史は古くは鎌倉時代に始まったとされています。

ただ、この頃のお見合いは決して庶民的なものではなく、武家や公家の子息が結婚し、両者の家の繁栄を狙うという政略結婚的な意味合いが強かったとされています。

そのため、お見合い結婚が出来るのは一部の上流階級の人間のみであり、農民や町人を代表とする一般層の人間は、そもそも婚姻の儀式そのものが無いという地域もあったようです。

『家』を存続させるための手段

鎌倉時代から戦国時代にかけてまでは、お見合いは両家の繁栄を狙って行うものでしたが、これはもはや結婚というより、企業同士の取引や合併に近いレベルで行われる大変合理的なシステムであったとされています。

しかし、そこまで家と家の繋がりが重要視された時代では、相手側の家(企業)が成長すればするほど、こちらの家も繁栄しましたが、逆に一方が没落すれば、残る家も連鎖倒産のように没落してしまう状態にあったのです。

その結果、お見合いによるリスクを最小限に防ぐため、お見合いを行う際には両家は事前に相手方の家の内情に付いて調べ、互いの家の信用度を図る行為が一般化していったのです。

この時、お見合いのための調査を行ったのは、主に家の主、もしくは配下の人間達でしたが、武家同士の結婚によって大きく時代の流れが移り変わるような場合には、忍びの者を相手方に城下に潜入させ、政略結婚を行うメリットとデメリットを探っていました。

江戸時代

乱世の世が終わり江戸時代に入ると、今度は武士の変わりに商人達が力を持ち始めてきました。

この商人達は国外との貿易の他、米や資材の流通の一切を取り仕切っており為、その商人の動向一つで藩の将来が左右されるという傑物まで出現しはじめるほどでした。(実際に、当時は財政難に陥った藩は商人から大量に金銭を借入ていた為、武士よりも地位の高い商人が何人も居たようです)

こうなると、今度は商人同士も互いの商売の利益のため、かつては武将同士で行っていたお見合い制度を行い、互いの商売繁盛や、武家への介入などを試みるようになって行ったのです。

そのせいか、やがて江戸の庶民の間にお見合いが普及しはじめ、商人ならずとも、職人や農民などが次第にお見合結婚をしはじめていったのです。

しかし、やはりこの時も結婚によって両家が受けるリスクが無くなった訳ではありません。

特に商人同士は、結婚によって商いが左右されてしまう事もあったため、自ら相手方の商売の状況について事前に調査を行う事が求められました。

しかし、商いは商売のプロであっても調査のプロではありません。表面上の評判は聞けても、商売の実情まではなかなか判断できませんし、商いに忙しい商人が調査にそれほど時間を掛ける訳にもいきません。

そこで、商いは商売敵の為に雇って居た探題形(幕府の元隠密が民間に下ったもの)を使い、相手の家の調査を行いはじめたのです。

ちなみに、この探題形は日本の探偵の元祖とされる職業であり、彼らの殆どはもともと忍びの訓練を受けた民間人で構成されていたと言われています。

明治~戦後

江戸幕府が終わり、明治時代に突入する頃には、日本国民の結婚のほぼすべてがお見合いによって行われるようになっていました。

この頃になると、お見合い前に相手方の家を調べる事は当たり前で、一部の地域ではすでにお見合いの儀式として定着している地域もありました。

その頃の結婚調査は『聞き合わせ』と呼ばれており、特に探偵が行う訳ではなく、結婚当事者の親類が行うものでした。

その方法は至って単純。まず、お見合い相手の身元照会を行った後、親類が相手方の実家に出向き、その近隣住民達に対して本人に対しての評判や、家族にかんする評判を聞いてまわります。

この行為はまさしく現在でいう所の結婚調査のルーツとなっており、戦争が終わって高度経済成長期に入った後も、聞き合わせによる結婚調査は盛んに行われていました。

戦後~平成

戦争が終わって高度経済成長期に入ると、お見合い結婚の風習が次第にすたれはじめ、今度は自由恋愛による結婚の文化広まりはじめました。

この頃にはすでに聞き合わせ自体も数が減り、今度は変わりに探偵社がお見合いを行う両家に対する聞き合わせ=結婚調査を代行する事となります。

結婚調査の需要は主に上流階級の人間達からであり、やはり家と家同士の繋がりによって起こりえるメリット・デメリットを考慮するための調査が主流だったと言われています。

平成~現在

平成に入った頃、結婚調査はすでに家同士の問題ではなく、結婚をする息子や娘の将来を考えて行うものに切り替わりました。

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特に娘を持つ両親が、相手方の男性について調査を行う事が多く、調査を行う内容も、家の資産や評判よりも、結婚相手の素行を重視したものとなっていきます。

さらに昨今では、インターネットを介した出会いやイベントなどで気軽に結婚相手を探す人も多くなったため、素行のみならず、相手の本名や勤務先などについても調べなければ、リスクを減らせない時代となったのです。

結婚調査が求められる時代に

このように、かつて結婚調査は利益を重視した合理的なものでしたが、時代を経るにつれ、次第に利益よりも結婚当事者達の将来を守るためのものへと変わってきました。

そして今、結婚をする人間が相手の素姓を調べる事は、もはや将来のリスクのみならず、悪質な不倫や犯罪に巻き込まれないための手段となってきたのです。

 

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