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探偵学校の尾行訓練はどのようにして行うのか?

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探偵学校では、尾行のための訓練を必ず行います。尾行は探偵には無くてはならい技術であり、探偵学校では花形の訓練の一つです。

そこで、今回は私の体験談をもとに、探偵学校で学ぶ尾行の技術と、その訓練の詳しい様子についてご紹介します。

尾行訓練初日

尾行訓練初日、まず私が受けたのは尾行訓練ではなく、尾行中に撮影した映像を見ることでした。

映像には、実際に探偵が調査の中で撮影していた尾行風景が映し出されており、その映像を見たり、法律を学ぶことで実際の尾行がどのようなものなのか学ぶのです。

誰でも自分のことを学べるのか?

初めて見る尾行風景はとても不思議なものでした。対象者を映しているカメラは周囲が黒くぼけており、探偵が歩くたびに画面が小刻みに揺れています。隠し撮りであることはすぐに分かりましたが、こんな映像を実際に見ることがあるとは思いもしなかったのです。

カメラの中央には、常に一組のカップルが映し出されていました。距離は20~30メートルほど離れていましたが、相手が電車内に入ると、その距離は一気に数メートルに近づきます。しかも、相手の顔がしっかりと見える距離。その顔にはモザイクが掛かっていましたが、映像を見ているだけでも、かなりの緊張感がこちらにも伝わってきました。

さらに映像は進み、外食をする様子や、街中を手をつないで歩く様子、そして最後にはホテル内に入るう後ろ姿が映し出されていました。尾行の様子は全て徒歩であり、探偵が常に対象者達の後ろを歩いていたことがわかりますが、対象者にはまるで気が付いた様子がありません。これがプロの技なのかと、しきりに感心してしまいました。

 

尾行の座学

尾行訓練に入る前に、まずは尾行についての座学が行われます。尾行の時には2人1組で行動することや、相手との距離のとりかた、相方となる探偵とのローテーションの取り方や、状況ごとに対処法などが教えられます。

ただし、ここで教わる座学は基礎的なものであり、頭に入れたからといってすぐに使えるものでもありません。また、尾行訓練は一人で行うこととなるので、頼れる相棒は存在しません。

 

初めての尾行体験

はじめておこなった尾行体験は鮮烈なものでした。また、同時に思ったのが『尾行といいうのがここまで難しいものなのか!』という印象と、尾行終了後の興奮、そして疲労感です。

張り込みミス

私が行った尾行訓練は、講師の一人である探偵を対象者として、そのあとを受講生全員で尾行するというものでした。

当時、一緒に受講していたのは12名程で、年齢も性別もバラバラですが、その中でも私が最年少だったのを良く覚えています。なにせ10代ですから、こんな年齢で探偵になろうと考える人間は、ごく稀な存在でしょう。

対象者が建物から出てくる前、私達は全員建物の周りに散らばりました。訓練中は、受講生同士の会話は許されていません。各々が思い思いの場所に待機し、出てくる対象者を待つことになります。

 

ただ、この時の張り込み位置も後でチェックされる事になり、私の張り込み位置は『目立ちすぎる』と指摘されることになります。

私が張り込んだのは、建物の出入り口から20メートルほどにある柱でした。そこに寄りかかり、バックに仕込んだカメラを構えながら建物から出てくるのを待っていたのですが、体が正面に向きすぎていたことや、カメラを構えている様子が明らかだったなど、かなり細かい部分まで指摘されたのです。

 

対象者を見失いそうになる

尾行が開始されると、講師の後をぞろぞろと探偵予備軍たちが後をつけていくことになります。かなりの集団行動だったのですが、幸いバックにカメラを隠しているので、傍目から見て探偵の訓練をしているとは誰にも気が付かなかったでしょう。しかし、当の私の初尾行は、常に相手を見失いそうになり、撮影などまともには出来ませんでした。

まず難しかったのが、人込みの多い場所での距離です。新宿駅の中に講師が入っていくと、あっという間に講師は人込みの中に消えてしまいそうになります。慌てて後を追いますが、丁度通勤ラッシュの時間帯ということもあり、そう簡単に後ろを詰めることが出来ません。さらに、駅の改札を抜け、満員列車に飛び乗るまで、つねに相手を追うのに必死。カメラは回っていましたが、対象者の姿を捉えることなく、つねに地面を向いていました。

 

また、満員電車の中も厄介です。対象者と同じ出入り口から乗り込めた人間はまだしも、判断をあやまり、または乗り遅れたせいで、別の車両に乗ってしまった受講生は、対象者が下りるタイミングを計り切れず、または車内で身動きが取れず、駅で降りれなかった受講生もいます。

また、いやらしい事に、初回の尾行訓練だというのに、講師はなんと降りるふりをして、もう一度電車に飛び乗るという尾行躱しを行ったのです。わざどだたのか、それとも混雑のせいだったかは分かりませんが、これにより、新宿駅から錦糸町に到着するまでの間で、ついてこれた訓練生の数は半分ほどになっていました。

 

喫茶店で店内に潜入

駅を抜け、錦糸町にある古い喫茶店に入ると、再び周辺での張り込みが始まりました。ただ、店内を見ることが出来る窓はなく、対象者の様子はわかりません。そこで、私だけが自らの判断で店内に入ることを決断し、一般客の振りをして店の中に入っていきました。

あとから聞いた話ですが、はじめての尾行訓練で、こうして店に入るような無茶をする生徒は珍しいそうです。ただ、私も若かったので、そんな無茶も平気だったのでしょう。しかも幸いなことに、ここで店内に入ることは、プログラム的には『正解』に分類されるものでした。

店の中に入ると、店内で対象者は一人の男性とボックス席に入っていました。店内は思ったよりも広く、人も入っているので、気が付かれないだろうと、私は隣のボックス席に入りました。そこで飲み物を注文しながら、バックのビデオカメラをこっそり座席の下に潜り込ませ、会話の内容を録音。その場で聞こえる文章も、出来る限りその場でメモしました。

 

そのメモによると、相手の男性はとある新聞社の人間で、仕事の話ばかりをしていました。あとで聞くと、これは本当に講師の仕事の打ち合わせだったと聞いて驚きましたが、相手もこのことに了承していたそうです。ここまで本気でやるものかと度肝を抜かれました。

その後、喫茶店からは先に相手が立ち見せを出る。その後数分して、対象者が見せを出ていきました。もしも店内に入らなければ、ここで接触した人間にはまるで気が付かなかったでしょう。

 

女性との接触

対象者が女性と接触したのは、喫茶店から出て錦糸町にある丸井今井の前に到着した時でした。そこで先に待っていた女性と少し話したあと、二人は一緒にデパートの中に入っていきます。この女性は探偵学校を運営する探偵社に所属する女性探偵の一人でした。

女性との接触を抑えることには、その場にいた全員が成功していたと思います。女性を抑えるということは、実際の浮気調査では、調査の中でも重要な証拠を押さえることになります。それが意外にも簡単にいったことから油断していましたが、問題はそのあとでした。

 

難関のデパート尾行

対象者の講師は、生徒にとって楽なルートを通ってくれはしません。むしろ、尾行の厳しさを見せつけるかのごとく、尾行の困難なルートばかりを選んで通ります。

デパートの中の尾行は、街中の尾行よりも難しいと言って良いでしょう。対象者達はフロアの中を移動しますが、その最中に立ち止まり、店舗に入る、さらにそこから出てきて、別の店へいくなど、路上を歩くよりもはるかに複雑な行動をしはじめます。

こうなると、尾行をする側は自分の姿を完全に消し去ることは出来ません。つねに後ろを取るのが尾行の基本原則ですが、急に立ち止まって振り返ることが多くなるいじょう、こちらも相手に姿をさらすことになります。

 

このデパートでの尾行で、多くの受講生が対象者を見失うことになりました。私も、なんとか一般の客を装って商品を見るふりをするなどごまかして尾行を続けましたが、相手がエレベータに乗った時点で一時的に見失いました。

その後、止まった回数表示を確かめて、必死に階段を駆け上り、対象者と女性を捉え、なんとかデパートを出るまで尾行を続けたものの、その後講師に「息が上がって慌てていた、あれじゃすぐに怪しまれる」と注意されてしまいました。

初回の尾行訓練で、ここまで厳しい事をされたのは、もしかしたら私達だけだったかもしれません。講師の先生も厳しいことで有名でしたし、最初の尾行訓練では、とにかくその厳しさを知ってもらうのが目的だったかもしれません。

 

学校へ戻る

尾行訓練は、最終的に探偵学校まで戻るまで続けられました。その間のルートは電車を利用していましたが、やはりその最中にも、何名か対象者についていけず、見失った人達がいました。

電車というのは、対象者を見失いやすいポイントです。特に都内は人込みが激しく、距離を極端につめないと、あっという間に見失うか、人込みのせいで自然と距離を離されてしまいます。

また、改札でスイカなどのカードを利用しないと、切符を買っている間に置いていかれます。初回の尾行では、こうしたポイントで失敗するひとが非常に多く、最終的に建物に戻るまで尾行が出来たのは、5名程度だったと記憶しています。

 

撮影した映像のチェックと採点

尾行訓練が終ると、今度はすぐに撮影した映像を講師に手渡すことになります。この映像をふまえながら、今度は各人ごとに尾行の問題点を、対象者を担当した講師陣から説明されます。

初回の尾行ということもあり、私はあまり良い点はありませんでした。張り込みも仕方も、尾行のしかたも目立ちすぎることが多く、怪しい動きを沢山していると指摘されてしまいました。

ただ、最後まで尾行が出来たことと、喫茶店に入って接触した相手を確認したポイントだけは評価されました。他の受講者も同じように厳しい採点を受けていましたが、やはり初回の尾行で高得点を得る生徒はいなかったと記憶しています。

 

また、映像のチェックに入ると、殆どの人がやはりまともな映像を撮影できませんでした。ただ、時たまある良いポイントは、講師が「このように撮影すれば良い」と褒めてくれ、ダメな所はあまり厳しく言及していませんでした。

おそらく、あまりにも映像が酷すぎて、指摘するだけ無駄だと思ったのかもしれません。それほど、尾行というのは一筋縄ではいかないものなのです。

 

尾行訓練の復習

私の場合、学校の授業で尾行訓練を行ったあと、次の授業までの間に自分で尾行訓練をしていました。もともと練習するのが好きだったのもありますが、初回の尾行訓練で、その魅力に思い切り取りつかれてしまったのが最大の原因です。

尾行訓練を行う時は、ターゲットは不特定多数に設定していました。ただ、面取り(対象者の顔の確認)も同時に行うため、雑誌の芸能人の写真などをきりとり、その顔に似た人間が建物や駅から出てきた所から尾行訓練を開始。

時間を区切り、15分、30分の間どこに移動するのかを確認しては、また別の施設から張り込みを行い、そこから出てくるターゲットを尾行するという訓練を続けていたのです。

 

この尾行訓練の方法は、学校の講師に教わったものでした。その講師曰く、「尾行は才能ではなく、努力でどうにかなるもの」だそうですが、確かに訓練の成果もあり、次の尾行訓練では以前よりも上達していました。

また、どうやら他の受講生も同じように尾行訓練をしていた人が居たようです。あまり大きな声では言えませんが、尾行訓練というのは、初めのころは楽しいもので、オフの日に一緒に尾行訓練をした人もいました。

 

まとめ

探偵学校では尾行訓練を行っていますが、そのプログラムは厳しくも、実は非常にスリルに溢れた冒険味溢れたものです。

ただ、そうした行いは探偵にでもならなければ体験は出来ません。もしも尾行に興味があるのなら、一度探偵学校に相談してみましょう。最近の探偵学校は体験入学制度がある学校もあるので、ぜひ体験してみてください。

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