夫婦はなぜ分かり合えない?人は本能的に他者を否定する?

夫婦関係を維持できず、結婚して数年で事実上の婚姻関係が破たんする人は沢山います。

その結果、夫婦の双方、もしくは一方が浮気をしてしまい、結局は離婚が成立するケースはよく見られますが、夫婦関係はすでにその前に破たんしているので、離婚の直接的な原因が浮気ではないことも良くあります。

夫や妻の浮気が原因で離婚に至る場合は慰謝料の請求も可能ですが、そうでなければ慰謝料の請求が難しいのが日本の法律です。

それにしても、いったいなぜ夫婦はここまでお互いにいがみ合い、リベンジ浮気までしてしまうようになるのでしょう?

 

人は基本的に他者を否定する?

互いに好きあって結婚したはずの人間同士が、結婚して数年すると次第に互いをいがみ合いはじめる原因は何なのか?

その疑問を解くために調査をしてみると、イタリアルのパルマ大学で人と人の争いに関するある認知神経学にまつわる研究結果を発見しました。

この研究を行ったのは認知神経学者であるヴィトレオ・ガレッセ博士。

同博士は自身と他社との争いが起きる原因として、人間は自らを守るために、他者の人格を否定する行動に出ると結論づけました。

ガレッセ博士の論によれば、人間が他者の人格を否定するときは、必ず決まって自らの人格やテリトリーを守るためであるとしています。

しかし、博士によれば人間以外の動物は他者の人格を否定することはなく、人間の夫婦の様な醜い争いをすることは無いのだとか。これはいったいどういう事なのでしょうか?

 

争いは言語から始まる

人間と動物の大きな違いは、コミュニケーションを取る方法です。

動物の場合、言語と言われるような体系化された記号コミュニケーションは存在せず、声のトーン、つまり発声のイントネーションかボディーランゲージを主に使用するため、人間の様にに多くの事柄を他者に伝えることができません。

しかし、人間の場合は言語というコミュニケーション上の強力な武器を手にしてしまっているため、自らの人格を守るために、他者の人格を否定するという行動がとれてしまうのです。

例えば、仲の良い夫婦がいましたが、彼らはそれまで喧嘩はした事はあったとしても、どちらかが一方の人格を否定する事はなく、それほど悪化した事はありませんでした。

それは、どちらか一方が行動を注意したとしても、それに対して素直に従うか、もしくは腹を立てたとしても、すぐに仲直りに発展したからです。

しかし、結婚して数年が立ち、夫も社会的立場が高くなり、妻も年齢を経て女性として成長した場合には、その人物の中に明確な「人格」が形成されている状態になります。

人格とは、その人を形成する特徴が定着化した状態を指すので「個性」と言い換えても良いでしょう。

 

この個性が出来上がった人間は、自らに対して自尊心を抱くことができるのですが、反対に人格が形成されていない段階のような柔軟性を失ってしまい、もしも何らかのミスを犯したとしても、それに対して謝ることが人格崩壊に繋がると錯覚するようになります。

これを世間一般では「プライドを守る」と言いますが、このプライドを守る行動がそもそもの問題。

何かミスをしたとしても、素直に謝ることができず、反対に相手の人格を否定することによって「自分はミスを犯していない」という錯覚を得なければ、とても人格を維持することが出来なくなるのです。

このような人間が持つ争いのシステムには、当然人格を理解し、否定するための言語が存在しなければなりません。

 

自分や他人は完璧であるべきだという錯覚

言葉によって夫婦間の争いが悪化するとすれば、夫婦間に言葉が存在しなければ夫婦関係は維持できるのかと疑問に思う人も要るはずですが、実は本当に「口数を減らす」ことによって、夫婦関係が維持されていることもあるのです。

例えば年を取って夫婦間の会話が減り、夫婦関係が悪化したというケースがありますが、この場合単純に言葉を増やしてしまえば、おそらく夫婦関係は維持できなかったかもしれません。

なぜなら、夫婦がお互いに存在を否定しあっている状況で言葉を発しても、結局は互いの敵意や否定的な感情を理解するだけで終わるため、そのような事態になって夫婦関係が終わってしまうのであれば、あえて言葉を減らし、夫婦関係を維持するのも有効な方法でもあるのです。

ただ、その状態では現状維持が精一杯で、とても夫婦関係が改善されたとは言えません。あくまで対処療法を長期間続けているだけで、やはり言葉を交わすというリスクを冒さなければ人間同士は互いの愛情すらも理解しあえないのです。

 

言葉に頼りすぎない愛情の確認

このように、人間は恋愛関係を維持している間は良いものの、その後は自然のなりゆきで互いの人格に対して否定的な意見を言い合うようになってしまいます。

そこでおすすめしたいのが、普段の生活で愛情を示す方法です。

例えば家事を手伝ってあげたり、普段の生活で「ありがとう」と言ってみると言いかもしれません。

また、一番良いのはそっと手をつないだり、ハグをするといったスキンシップ。

これさえできれば言葉よりも遥かに多くの愛情を伝えることができます。

 

まとめ

このように、言葉によるコミュニケーションでは、やがて夫婦はお互いの人格を否定しはじめ、やがて夫婦関係の崩壊へと一直線に向かって行ってしまいます。

しかし、夫婦生活を続けることは難しいが、決して不可能ではありません。

言葉を発しれば相手の人格を否定してしまうのであれば、言葉に頼らないコミュニケーションで愛情を伝えれば良いこと。

そのために一番大切なのは、「自分は配偶者を愛しているのか」しっかりと確認することが大切。自身の愛情に一度でも気付たならば、それはもう夫婦関係が修復できる可能性の合図です。

もしも、いまこの瞬間に夫婦関係が崩れかけてしまっている人は、ダメでもともと、ありとあらゆる手を使って夫婦関係の修復にチャレンジしてみましょう。

それがだめなら、あとは離婚だけ。どうせ離婚するなら、最後の悪あがきとして、自分の愛を薄っぺらな言葉以外で、大切なパートナーに伝えるだけ伝えてみましょう。