「子供が連れ去られた!」と聞くと、多くの人は子供が悪意ある誘拐犯に連れ去られたと思うでしょう。
警察に連絡はしたのか?身代金の要求は来たのか?なんてことを言い出すかもしれません。
しかし、この日本では、身代金の要求があるような誘拐事件はまずおきません。
第三者が誘拐した場合には、性犯罪の可能性が最も高く、発生件数はわずかなものです。
子供を奪う元配偶者
元配偶者による子供連れ去り問題は表面化こそしないものの、良く起きるトラブルとして一部では知られています。
また、その解決には警察はあまり積極的ではなく、子供を連れ去られた側も事を大きくしたくないため、内密に事件を片づけたいと考えています。
親権を取られた側の犯行
子供を連れ去るのは、主に離婚に際して子供の親権を得られなかった側が起こします。
親権は様々な理由で決定します。
父親よりも子供を育てる能力の高い母親のほうが親権を得やすいとも言われますが、母親が肉体的、精神的問題を抱えており、子供を育てる能力が薄かった場合や、金銭的な困窮が目立つような場合には、父親側に親権が移りやすとも言われます。
親権の問題は通常夫婦間の話し合いによって決定します。
ただ、離婚した夫婦の間で子供の連れ去り問題が発生する場合は、話し合いの余地をもたずに離婚をしたり、法的な力により強制的に親権が一方に移ったような時に起きやすいと言われています。
連れ去りの例
精神的な疾患
片親の一方が精神的疾患を患ってしまっているため、離婚を余儀なくされるケースがあります。
この場合、精神的疾患をわずらっている側は親権を持つことはまず出来ません。
ですが、情緒が非情に不安定になっていると、国や夫、そしてその家族に自分の子供が取られたと思い込んでしまう人も少なくありません。
中でも精神的に辛い状況にある女性は、不安定内精神状態ながらも、母性本能だけは異常なほど強く働いてしまった結果、子供の連れ去りに発展することもあります。
DVによる離婚
DV加害者から逃げるための離婚では、逃げる側の配偶者は100%子供もつれて逃げます。
その後、離婚が成立するまでは実家や別の一時的な住所で身を潜め、加害者からの追跡を逃れながら子育ても行います。
DV被害で離婚する夫婦は比較的若く、子供はとても小さいことが多いです。
それゆえに、支配的で自己中心的な正確の持ち主である加害者は、自分の子供が取られたと思い込み、離婚がやむを得ないなら、なんとしてでも子供を取り返そうと、妻の実家や隠れ家を訪れて子供を攫ってしまうのです。
離婚成立前の連れ去り
やむを得ない事情で離婚をすることになった場合、親権を得られそうもない側が、離婚が成立して自らの親権が奪われる前に、子供を連れて逃げるというケースも発生しています。
連れ去られた子供を取り戻す
元配偶者や、離婚が事実上決定している配偶者が子供を連れ去た場合は、まずは警察に連絡するのが鉄則です。
いくら民事と言えど、場合によっては子供の命が掛かっていますから、一応の相談はすべきです。
ですが、警察には民事不介入の原則が根深く、夫婦間のトラブルや、元夫婦のトラブルにはあまり首をつっこみたがりません。
被害状況に緊急性はないと判断されれば、電話などの注意で終わることもあるでしょう。
また、子供を連れ去った人間は、そのまま姿を晦ませる可能性も十分にあります。
そんな相手を探すには、やはり警察の協力が必要不可欠。
ところが、ここでも民事不介入の原則が働いてしまうので、捜査活動はなかなか進展しません。
探偵に依頼して子供を探す
警察が動きにくい案件は、探偵の十八番となっています。
片親の居場所さえ知ることが出来れば、探偵に頼むことなく依頼者が自ら出向けば良いでしょうが、相手の居場が分らないなら、探偵に頼み、居場所を探すところから始める必要があります。
子どもを発見した場合
調査の結果、子供の居場所が判明したら、現在地を依頼者に伝え、直接迎えに来てもらうことになります。
依頼者の中には、探偵の手で片親のもとから子供を取り返して欲しいと願うかたもいるでしょうが、探偵の仕事はあくまで調査が主体です。
緊急性があり、子供や片親の命に危険が迫っているような状況であれば、保護という目的で子供に声をかけて連れ帰ることも可能です。
しかし、もし緊急性もないのに子供を無理やり回収するようなことをしたら、今度は探偵が連れ去りにより警察に訴えられてしまうのです。
話し合いによる解決
子供の居場所がわかったら、依頼者が自ら配偶者と話し合い、子供を取り返してもらえれば幸いです。
もしも出来ない場合には、警察の力を借りたり、自分一人ではなく、自分の家族や、相手の両親をまじえ、子供を連れ去った片親を説得するのが一番です。
子供を連れ去るような親は普通の精神状態にありません。思いつめた相手なら、連れ去った子供ごと心中を試みるかもしれません。
こんな時は、常に頭の片隅に最悪の事態を想定し、危険を敏感に察知しながら、安全に子供を取り返す必要があるのです。
まとめ
日本の離婚件数が増えている今、子供の連れ去り問題は今後さらに増えていくことが予想されます。
もしも、自分の子供が居なくなったら、まずは別れた配偶者に確認をとりましょう。
配偶者が連絡に出なかったり、不審な様子があれば、連れ去りの可能性を考えたほうが良いでしょう。
子供の安全を最優先に考え、警察がだめなら探偵に頼み、速やかにトラブルを解決してください。
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