張り込みとは?

探偵が行う仕事の中でも、尾行に次いで知名度が高いのが『張り込み』といわれる作業です。

小説、映画、ドラマ、漫画と幅広いコンテンツの中で張り込みのシーンが登場しているためか、実際に張り込みを経験したり、直接その目で見たことはなくとも、『張り込み』という言葉やその意味を知らない人間は居ません。

しかし、世間に殆ど姿を現さない探偵の張り込みを直接見た事がある人は殆ど居ないため、一般に広がっている張り込みのイメージと現実の張り込みには大きな差が存在しています。

では、実際に行われている張り込みとは一体どんなものなのか?

調査を依頼する参考に張り込みついての知識も蓄えておきましょう。

張り込みとは?

張り込みとは、調査対象者の周辺から対象者の様子を監視する作業を指します。

また、尾行や張り込みによって相手の行動を調査する場合、かならず張り込みから調査がはじまり、張り込みで調査が終わることから、探偵の技術の中でも基礎中の基礎として重要視されています。

基本的な張り込み

基本的な張り込みは尾行と同様、2人1組で対象者の居る建物の周囲に車を駐車し、車内から建物の出入り口や窓の様子などを見張ります。

大抵の場合は建物の出入り口が見え、なおかつ車内に居る調査員の姿に気がつかれないような距離に車を止める必要があります。

また、出入り口が複数ある場合には、その数に合わせて調査員を増やす必要があるため、調査費用の変動に注意してください。

つねに出入り口を視界に入れる

張り込みの最も難しい点は、長時間に渡って同じ所を見続けなければならない苦痛に耐えなければならない点です。

これも、人通りの少ない住宅街であれば良いのですが、出入りの激しいオフィスビルの場合には、たった一瞬でも視界から出入り口を外してしまったために、対象者の姿を見逃してしまう恐れがあります。

そのため、探偵はつねに同じ姿勢のまま、何時間も視界に出入り口を捉え続ける必要があるため、高い忍耐力と集中力が必要となります。

経過撮影

もしも建物から対象者が出て来ず、窓にも何の変化も無い場合でも、探偵はその様子を記録し報告書に記載しなければなりません。

そのため、状況に変化が無いということを証明するために、1時間から30分おきに『経過写真(定時撮影)』と呼ばれる映像を記録します。

経過写真には、かならず建物の全景を写し、窓の様子や車などに変化があった場合には、ポイントごとにその様子が解る映像を撮影しなければなりません。

 

対象者が出てきた場合

対象者が出てきた場合には、そこからすぐに尾行に移る事となります。

尾行がはじまれば、その時点で張り込みは解除されますが、対象者が浮気相手と接触してラブホテルに入ると、再びそこから張り込みが開始されます。

この様に、探偵は一つの調査の中で尾行と張り込みを繰り返し行う必要があるため、張り込み中であっても常にいつでも尾行が出来る準備を整えておかねばならないのです。

 

出入りする人物の記録

張り込み中にもし対象者の入った建物に出入りする人間がいれば、探偵はかならずそれらの人間も撮影しなければなりません。

なぜなら、もしも建物に一人で入った対象者が浮気相手と出てきた場合、何時浮気相手と接触したのか?その浮気相手はどちらの方向からやってきて建物に入ったのかが解らなくなってしまうからです。

また、浮気調査に限らず、対象者と接触する可能性のある人物は一応記録しておくのが張り込み中の重要な作業であるため、常にカメラを片手に掴んだ状態で張り込みを行う探偵もめずらしく無いのです。

 

探偵の基本

新しく探偵になったばかりの人間は、尾行よりもまず先に張り込みについての技術を学ぶこととなります。

そして、一見誰にでもできそうにみえたはずの張り込みの辛さに音をあげて探偵を辞めてしまう人間も多いのもまた事実。

地味な仕事ですが、張り込みをするだけでも相当の苦労があるのです。