探偵業法が出来たのは悪徳探偵対策?依頼者にも重要な探偵業法

探偵業法は探偵を語る上では決して欠かせないものです。

探偵業法が施行されたのは平成19年。

探偵業の業務の適正化に関する法律、通称『探偵業法』が制定され、探偵業界は大きく変わりました。

中でも最も変わったのは、業界内に存在していた「悪徳探偵社」が極端に姿を消したことです。業法の制定には様々な思惑が絡み合っていたと言われますが、探偵業界としては、悪徳探偵社の排除こそが、この法律に求める最も大きな方法でした。

探偵業法は悪徳探偵社を排除した?

 

探偵業法によって探偵業界に与えた最も大きな影響は、悪徳探偵を業界から大量に排除することでした。

 

以前は探偵の法律は存在しなかった

 

探偵業法が施行される平成19年以前は、探偵に関する法律は何一つ制定されていませんでした。

そのため、探偵業の届け出を出す必要もなく、契約、調査にいたる全ての仕事は業界の自主規制のみで守られているだけだったのです。

法律がない世界というのは、常に無法者たちの天下です。

探偵業界も同じく、まるでアメリカの西部時代のように、アウトローな探偵たちが横行。

彼らに対して注意喚起をするのは、おなじ業界の探偵位のもので、警察も特に摘発するようなことはありませんでした。

 

恐喝の横行

業法が誕生する前の探偵業界では、依頼者を脅してお金をせしめるような悪徳探偵が実際に存在しました。

また、異常に高い調査料金をせしめる、もしくは調査もせず、依頼料金だけをカスめとるような業者です。

 

違法調査の横行

 

また、悪質な調査手法も多く横行していました。

中でも問題だったのが、ピッキングによる住居不法侵入と盗聴器の使用です。

探偵の仕事は、依頼者の依頼により調査を行うことです。

しかし、通常の調査ではどうしても証拠が取れずに、より深い位置にある情報が手に入らなくなります。

こんな時、かつての悪徳探偵たちは、ピッキングによって対象者の住居に不法侵入するようなこともありました。

そのほかにも、住民票を取得するために、弁護士や行政書士を通じて取得する方法が横行していました。

他にも、委任状を偽造して住民取得する方法も横行していました。

しかし現在、このような業者が堂々と探偵業の届け出を出して営業すれば、即座に営業は停止されます。

しかし、業法が存在する以前には、このような悪徳業者も堂々と看板を構えて営業していたのです。

 

探偵業法の誕生により使えなくなった調査手法が増えた

 

探偵業界は昔、悪人ばかりの集団のように考えられていました。

しかし、その中でも大半の探偵は業務上必要な倫理観をもち仕事にあたってきましたが、それだけでは業界全体の健全化を果たすことが出来ず、探偵業法の制定を促すこととなったのです。

しかし、業法の制定がもたらしたものは、探偵業界へのメリットだけではありません。

法律の締め付けが厳しくなったことにより、以前までは使えた調査手法が使えなくなるというデメリットも生まれていったのです。

 

住民票や戸籍に頼り切った人探し調査

 

以前まで、探偵業界の人探しといえば、住民票や戸籍の移動を見るのが一般的でした。

私が探偵業界に入ったころにはすでに廃れていった調査手法でしたが、業法が制定された後は一気に調査を行う人間が減っています。

住民票や戸籍の見方については、私は探偵学校でその方法を学びました。

また、取得方法についても学びましたが、当時は一部の戸籍や住民表の閲覧は誰でも出来るものであり、そうでなければ、弁護士や行政書士を通じて取得するという方法が一般的でした。

また、盗聴器を使った調査も探偵学校で一例として登場しました。

しかし当時はすでに盗聴器を使う調査は室外に設置し、ドアの開閉音を聞く程度になっていたので、盗聴器を室内に設置することはおろか、電話の配電盤に設置するような探偵も減っていた時代でした。

データ屋と呼ばれる個人情報の売買を行っていた名簿販売会社に頼る人探しも現在では行っていません。

新たな調査手法を確立できなかった悪徳探偵たちは、時代の変化についていけず、いまだに個人情報を違法取得して逮捕されています。

かつての探偵たちにとって、それらの手法は調査上必要不可欠な方法だったのは間違いありません。

また、確かに調査の精度は高く、法を破ったほうが得られる結果が大きいのも事実です。

ですが、調査の手法よりも、業界全体の健全化のほうが優先であると考える探偵達が多く、今では法律を守りながら、新たに合法的な調査手法を確立しつつあります。

 

探偵業法によって守られる依頼者

 

探偵業法制定の背後には、探偵業界の他にも、探偵を利用する暴力団の排除も大きく影響していたと言われます。

しかし、最も大きな利益をいたのは、探偵でも警察でもなく、やはり依頼者です。

 

悪徳探偵社が減る=依頼者の安心

 

依頼者が探偵に頼む時に最も怖いのは、悪質な業者にうっかり依頼してしまい、お金をだまし取られることでしょう。

しかし、探偵業法が誕生してからというもの、悪徳探偵社が減っているので、依頼者が悪徳探偵社に当たってしまうリスクも格段に減りました。

ただ、各段に減ったとはいえ、まだ業界には悪徳探偵がはびこっています。

そんな探偵事務所に当たらないように、依頼者にはまだまだ注意が必要なのかもしれません。

 

料金が適正化される

探偵業法が制定されたことにより、探偵業界では料金がどんどんと料金が制定されます。

料金の適正化については探偵業法について詳しい明記はありませんが、料金の適正化が促されたことにや、料金の透明化がトレンドとなり、業界内での料金の低価格化競争が起きている現状は、依頼者にとってはうれしいことでしょう。

 

契約がより確実になる

 

探偵業法が制定されたことにより、依頼者は探偵事務所との契約に不安を覚えずにすみます。

特に、重要事項の説明責任により、調査を行うことへのデメリットを説明する義務があります。

調査を契約するまえに、探偵事務所がきちんとデメリットを説明してくれる義務を持ってくれたことは、依頼者によってはうれしい限りでしょう。

 

まとめ

 探偵業法は探偵業界にデメリットをあたえましたが、それを上回る大きなメリットを与えています。また、そのメリットを最も多く受けているのは、探偵自身ではなく、その依頼者なのです。