テレビ番組に出てくる探偵スタッフは、まさに事件解決のプロといえるでしょう。
現実は小説より奇なりという言葉があります。
詐欺師と対決する弁護士、探偵の仕事はまさにドラマと同じ展開を見るケースがあるのです。
テレビ出演するのは探偵のトッププロといえます。
その仕事を見ていくことで、探偵への関心が高まるきっかけになるかもしれません。
テレビ番組が描く探偵ドキュメント!
テレビ特番では、弁護士と探偵が詐欺師と対決するというかたちで描かれることがあります。
ドラマチックなドキュメントとして、探偵が活躍するという構図です。
それだけ、昨今の詐欺事件によるトラブルが多いことを伝えているのです。
人間の欲望という要因に加えて、ネットワークやシステムの広がりも背景にあるでしょう。
詐欺事件はお金が絡むため、社会問題としてあり続けています。
そこにメスを入れるプロの姿を描くことで、解決策を提示しているのです。
弁護士や探偵は、時にドラマチックに事件と向き合うことがあります。
テレビ特番から探偵に注目することで、リアルな探偵の一面を見ることができ、探偵という仕事のニーズが見えてくるはずです。
探偵社がオファーを受ける詐欺事件のパターンとは
探偵がテレビ番組で解決する事件といえば、結婚詐欺が思い浮かぶでしょう。
結婚という言葉をにおわせて交際し、お金を騙しとるという手口です。
探偵社に依頼される詐欺事件では、男性が被害者になるというケースも多いのです。
会社経営者などで、知り合った女性に恋愛感情を抱いてしまうパターンです。
この場合は、結婚という言葉は使いませんが、女性詐欺師が男性に言い寄るかたちで詐欺を行います。
・会社を始めたいけど資金がない
・実家の両親が大病をしている
・生活がどうしても苦しい
・夢を叶えたい
こうした情に訴えるような言葉を巧みに使い、結果的にお金を騙しとるというケースです。
お金を持っている男性は、女性を守ろうという意識とともに、恋愛感情を抱いていきます。
一方で詐欺師はメールや電話で、か弱い女性を演じつつ、時間をかけて高額なお金を借りていくのです。
他にも、現在では投資詐欺などの大かかりな手口も存在し、企業間の取引きで行われる詐欺などもあるでしょう。
テレビの世界で活躍する弁護士や探偵の現場がわかってくるでしょう。
ハマってしまう男性を探偵が救う!カウンセラーや相談スタッフの役割
テレビ番組では、詐欺師の女性にモザイクがかかり、音声が変えられて、男性との会話が収録されています。
詐欺にあっていると気付いているはずの男性は、なぜか強気な態度には出ていないことが多いのです。
女「え、あ~ちょっとまだ振り込んでなかったぁ!」
男「え~と、どんなかんじになってる?」
女「う~ん、まだ具合悪いからちょっと今はムリっぽいかなぁ。」
この対応について、男性心理は次のように働いています。
- できるなら女性を恋人にしたい
- 女性を守ろういう意識が強い
- お金を持っていて余裕がある
女性との付き合いが得意ではない人がハマってしまった結果かもしれません。
「騙されてるかも!?」とどこかでわかっていながら勝手に女性に惚れこんでしまい、冷静かつ客観的な視点を忘れてしまっています。
相手は結婚や恋愛などを口にせず、それらしい言葉で言い寄っているだけなのです。
「おかしい!?」と気付いた男性は、弁護士や探偵社に相談することになります。
そして、ここからがテレビ番組で紹介される弁護士や探偵が登場ということになります。
探偵社のカウンセラーや相談スタッフは、男性に「詐欺の可能性が強い」ことを伝えます。
もちろん、確証はないため女性に対する調査が必要です。
探偵社は詐欺にひっかかってしまった男性の特徴や心理をパターンとしておさえているのです。
- 長いあいだ恋愛から遠ざかっていた
- 年齢も高いためせっかくの出会いを逃したくない
- ×イチの場合は再婚のチャンスがある
- 今の夫婦関係に冷めきっている
- 完全に女性に惚れこんでいる
探偵社の相談スタッフやカウンセラーは、女性との関係を冷静に考えるようアドバイスしていきます。
探偵社に依頼をするということは、自分でもどこかでおかしいと気付いているのでしょう。
しかし、詐欺事件にハマってしまうケースでは、客観視できない心理状態になっているのです。
テレビ番組では、調査のみに焦点が当てられることが多いようですが、実際は相談を受けたスタッフが対応し、そこから事件性を追及していくのです。
なぜテレビ番組では探偵が詐欺事件を扱うのか?
事件を解決するという点では、浮気調査とは一線を画しているでしょう。
詐欺事件は言うまでもなく刑事事件です。
そのため、ドキュメントとしてドラマに近い要素があるといえます。
刑事ドラマが人気を博しているように、一種の探偵ドラマという構成ができあがります。
詐欺事件は刑法246条に触れる犯罪です。
警察に被害届を出すのが普通ですが、警察では対応しきれないことがあるのです。
探偵と警察の詐欺への対応の違いとは?
詐欺といっても、金額の大きさによって扱い方が違うというのが現実でしょう。
100万円でも詐欺罪は成立しますし、1000万円も同じ詐欺事件です。
警察はこうした事件を受理して懸命に捜査を行いますが、次々に受理される被害届にも対応しなればなりません。
詐欺なら、特定の人物を調査して欺もう行為があるかを確認する必要がありますが、1つの事件に多数の人員や時間を集中させるのは難しいです。
そして、ここに詐欺事件の特性があり、弁護士や探偵が必要であるとわかってきます。
依頼者の目的は詐欺を立証して「お金を返済してもらう」ことです。
詐欺師がお金を何に使っているかはわかりませんが、多くは生活費や遊ぶためのお金として消えていっているでしょう。
そうなる前に、詐欺師を追い詰めて貸したお金を返済するという約束を取り付けなければならないのです。
詐欺はそれだけスピード解決が望まれる事件なのです。
お金を使われたり、失踪される前に、民間の調査機関である探偵社が早期に対応するのです。
事件解決!詐欺師を追い詰めた!
テレビ特番では、オファーを受けた探偵社が詐欺師の素行調査を行います。
上記の例では、女性詐欺師が男性からお金を騙しとるという構図です。
すでに音信不通となっている女性を探す調査から始めます。
これは失踪人調査のノウハウを生かし、女性の居場所を特定するのです。
そして、発見した時点で女性を追跡していきます。
1~2か月かけて詐欺師の行動を把握していくでしょう。
その言動からお金の使い道や、現在の生活状況を調べていきます。
探偵の調査で明らかになる詐欺師の生活パターン
・親族の誰も病気をしていない
・自身も健康そのもの
・普段はパチンコ店に通っている
・会社を立ち上げるという話は嘘
行動調査をする中で、生活の状況が次第に明らかになっていきます。
詐欺師の生活を支えているのは、男性が貸したお金であることがわかっていくでしょう。
その金額の使い方から、借りたお金がどの程度残っているかも予測します。
1~2か月調査する場合もあれば、お金の返済を求めてすぐに手を打つケースもあります。
住所がわかれば、弁護士は動けるでしょう。
会話の内容なども重要ですが、欺もう行為が明らかで、詐欺を立証できるとなれば詐欺師との対峙です。
弁護士と探偵によって追い込まれた詐欺師のパターン
証拠がとれた時点でいよいよ弁護士、探偵、当事者が相まみえます。
詐欺師の対応としては以下のようなパターンがあげられます。
・情に訴えて泣く
・逆上して反撃に出る
・最初は○○だったといいワケを始める
・証拠を出されてついに認める
番組の中では、相手が認めた時点で詐欺が成立し、返済を約束して終了となります。
詐欺事件の一例ではありますが、昼夜の時間帯を問わず、こうした番組は増えており、それだけ社会問題として深刻化しているのがわかります。
探偵は表に顔を出さない!?探偵に課される高い秘匿性
調査をしている探偵が代表者以外は顔を出さないことがあります。
依頼者を救ったというかたちになりますが、事件解決には高い秘匿性が求められるのです。
そのため、日の目を浴びることなく、業務が終了するのが探偵という仕事でもあります。
ここはテレビドラマや映画とまったく違うところでしょう。
調査員の顔がわかれば、次の調査に影響が出る可能性もあり、そうした部分への配慮から、代表ほか1、2名以外のスタッフは顔を出していないのです。
これは浮気調査ほか、多くの業務で共通していることです。
まとめ
詐欺事件の解決など、テレビ番組で取り上げられる調査は花形の業務かもしれません。
しかし、現実では綿密なプランを練り、地道な調査をした上で、高い秘匿性が求められる仕事でもあるのです。
テレビ番組に出演する探偵は、大きな社会問題となる事件を扱っていますが、テレビでの調査はドキュメントであり、ドラマのような一面を持っているとわかるでしょう。
こうしたシリアスな現場で活躍するのも、探偵の一幕なのです。
探偵は刑事と民事のあいだに介入する、トラブル解決の砦といえます。