絶対やってはだめ?探偵に嘘をついて依頼したらどうなるのか?

探偵業界では、昔から一つの大きな問題を抱えています。

その問題とは「依頼者が嘘をつき、探偵に違法な調査を頼む」というもので、最近はその傾向がさらに大きくなり、依頼者を強く疑いはじめる探偵も多く出てきています。

探偵と依頼者の関係は、互いの信頼関係でなりたっています。

そこに嘘があるということは、探偵か依頼者のどちらかが不当な利益をかすめ取ろうとしていること。

その結果、騙された側は多大な不利益を被るのは言うまでもありません。

しかし、探偵に嘘をついて調査を頼む人の大半が、法律を犯すような理由を抱えています。

結果的には依頼者自信が被る不利益を、探偵もかぶってしまうという意味では、依頼者が嘘をつくというのは、或る意味では道ずれのようなものです。ただ、なぜ探偵は依頼者に道ずれにされるような事になるのか?なぜ依頼者の嘘を見抜くことが出来ないのか?今回は探偵と依頼者の間にある「嘘」を中心にご説明します。

探偵を騙すのは簡単?

もしも、私が探偵ではなく依頼者であり、とある事情で探偵を騙してでも調査をしたと思えば、探偵を騙すのは難しくありません。

また、私が前科数十犯の大物犯罪者であっても、組織暴力団の一員であったとしても、探偵を騙すことはさほど苦もなく行うことが出来ます。

 

探偵に依頼するのに犯罪歴の提示は必要ない

 

探偵が依頼者に騙されてしまう最大の理由は、身元を証明する書類をさほど必要しないからです。

例えば、犯罪歴がないことを証明する書類などは、探偵に依頼するときに一切必要ではありません。

欧米各国では、探偵は犯罪者データベースにアクセスする権限を持っているので、依頼者が犯罪者であるかどうか調べることも可能です。

しかし、日本の探偵にそんな権限はありませんし、ましてや、依頼者に逮捕歴などを提出させるような制度もありません。

つまり、探偵は元犯罪者や、現役の犯罪者から依頼されたとしても、その素性を見破ることは出来ないのです。

 

依頼者は免許所や保健所の提出で済む

 

探偵に調査を依頼する時には、契約書の他にも免許所や保健所なども身分証明書を提出することになります。

しかし、免許所や保健所で身元が明らかになったとしても、依頼者の調査の目的がわかる訳ではありません。

また、犯罪歴についても調べることが出来ないので、身分証の提示は、依頼者に牽制を掛けることは出来ても、強い意志をもった犯罪者や、そのような自覚のない無自覚な犯罪者に対してはまるで効力を発揮しません。

 

探偵は依頼者を詳しく調べることは出来ない。

 

探偵業法によれば、探偵の業務とは「依頼により、特定個人を尾行や張り込みなどを使い調査し、報告すること」とあります。

ここで問題となるのが、探偵は「依頼による調査」しか行なうことが許されていない点です。

探偵の仕事の全ては、依頼をする依頼者の存在があってこそ。

しかし、その依頼者を調べたいと探偵が思ったとしても、探偵業の範囲の中では許されていません。

探偵が怪しいとおもった依頼者の仕事を引き受けるために、依頼者の身辺調査を行うことが出来れば、かなりの数の偽依頼を断ることが出来るでしょう。

しかし、依頼者の調査が許されていない以上、探偵には防ぎようがありません。

 

探偵は依頼者を観察する

依頼者が嘘をついているのか、そうでないのかを見抜くためには、探偵自身が依頼者をよく観察し、その言動に嘘がないかを判断しなくてはなりません。

しかし、長年人間の観察を続けてきたベテランの探偵や、生まれついて才能のある若手の探偵はいとも簡単に依頼者の嘘を見抜き、偽の調査を見つけていきます。

 

依頼者の言動には嘘がにじみでる

 

人は嘘をつくときに様々な特徴的な行動をします。

とくに目の動きや、声色や声のトーンには嘘が滲みでやすいもので、鋭い観察眼を持つ探偵は、まずはこうした細かい部分で依頼者の嘘を見抜きます。

嘘を見抜くことは簡単ではありませんし、ましてや人間観察を仕事にしていな人達からすると、ほぼ不可能な芸当でしょう。

ですが、探偵は特別人を見る才能がある人や、仕事を通じて人間への観察眼に優れている人が多いので、嘘を見抜く確率が高いです。

また、職業や身分を偽る人は、服装や態度で見抜くことが出来ます。

妙にへりくだっていたり、下手に威圧的な人間は、犯罪にかかわる職業人である可能性が高いです。

また、ストーカーの場合には感情的な会話が多かったり、対象者への愛情を語りながらも、自分が被害者であることを訴えようとする言動が目立ちます。

 

調査内容から嘘を見抜く

 

依頼者が嘘をついていることに最初は気が付かなくとも、調査を進めている最中に、依頼者の嘘に気が付くケースが多いです。

もしも調査を引き受けたあと、依頼者の嘘に気が付いた場合は、探偵業法にのっとり、探偵事務所側から調査を中止できます。

また、料金については全額返済をするよりも、それまでの調査費用分だけを探偵事務所がもらうか、依頼者に違約金を払ってもらうことになります。

 

仲介者からの依頼だと見抜けない探偵も

探偵が最も警戒しているのは、依頼者からの仲介で探偵事務所にやってくる依頼です。

依頼者の嘘を見抜ける探偵であっても、仲介人を入れてしまうと、いとも簡単に騙されてしまうのです。

 

別の探偵事務所からの依頼

 

ある探偵事務所が依頼者に騙されて受件した調査を、別の探偵社にふることは稀に起こります。

下請けに調査を出すタイプの探偵事務所はとても多忙で、依頼者を見分ける能力を養っていないか、または発揮する余裕がありません。

この手の事務所から怪しげな依頼がきた場合、探偵はまず依頼先の探偵事務所に事実確認を行います。

 

依頼者の友人が依頼にくることは出来ない

 

探偵業では、契約は必ず本人と行わなくてはなりません。

したがって、嘘をつくために別の人間が依頼にやって来ることは法的には不可能です。

ですが、別の人間が依頼者本人になりすましてやってくる事は十分に考えられます。

特に、暴力団員はいくら一般人のふりをしても、探偵に一発で見抜かれやすい人達であり、堅気の代役を立てて探偵に依頼するということは良くあることなのです。

 

まとめ

探偵も人間である以上、悪い依頼者に騙されることがあります。

しかし、最近はより業界健全に向けて仕事をする人が増えてきたので、悪い依頼者に金チラつかされても、危険な仕事は受けないときっぱり断れる探偵も増えているのです。

違法な調査を考えている方々は、その後、警察に通報されないように、ぜひ探偵社への依頼はひかえてください。