探偵の仕事はかなり特殊なもので、しかも人の裏側ばかりを見続ける仕事です。
それ故え、一風変わった職業病にばかり掛かってしまう人も多いのです。
この記事の内容
探偵がかかりやすい「異性不審の職業病」
探偵が最もかかりやすい職業病の堂々の1位が、異性に対する不信感です。
もちろん、そうした職業病に掛からない人もいますし、探偵になる前から異性不審が激しい人もいますが、
人を信じていたり、世の中に対して信頼感が高い人が探偵になると、その分世の中が信じられなくなると言う声が聴かれます。
それにしても、なぜ探偵は異性への不信感が強くなるのか?
その理由は、探偵の仕事に大きく関係あります。
浮気調査ばかりをやりすぎる
現在、日本に5000社ほどある探偵社がある中、その多くは浮気調査をメインに会社を運営しています。
最近は行方調査や所在調査、ストーカー調査など、多くの調査項目が誕生していますが、
やはり未だに浮気調査の依頼する人が多く、探偵社の中には「浮気調査専門」の看板を掲げている会社も幾つかあります。
浮気調査の依頼が多いということは、それだけ探偵は浮気調査を日常的にこなしていく事になります。
その量たるや、大手探偵社とものなると一日に2件、3件と続くこともあります。
これだけの量をこなしていると、もはや1日に1度は他人の浮気を見ることになります。
これにより、純粋な人間ほど人間不信に陥っていくのです。
浮気現場をその目で見てしまう。
浮気調査をやり続けると、なぜ探偵は異性不審になってしまうのか?
そのプロセスは次の要素が複雑に絡んで発生します。
自分の目で浮気を見続ける現実
探偵が見る浮気現場というのは、一般人が見るそれとは違います。
普通の人の場合、浮気現場に遭遇することはまずありません。
浮気をしてるメールを発見したり、浮気の兆候があることから本人を問い詰めた所、浮気が発覚するというものです。
また、探偵に依頼する人もおなじです。
浮気現場の映像を詳細に乗せた報告書を提示しますが、じかにその目で浮気現場を目撃している訳ではありません。
しかし、探偵はその目で直に浮気現場を見ます。
出会う所から、一緒に食事をするところ、時にはその会話の内容までもメモします。
また、店から出てホテルに向かう間、両者がイチャついている様子、そして特に躊躇いもなくホテルに入っていく様子なども見ることになるのです。
直接その目で浮気現場を見るのと、間接的に浮気を知るのでは、やはり現実実があまりにも違います。
調査をしていてたまに思うのは、これが依頼者だったら、きっと発狂しているに違いない・・・ということ、
それだけショッキングな場面を見過ぎていると、だんだんと浮気という現象に対する耐性がつきはじめます。
その耐性こそが「異性は浮気をするものだ」という現実を受け入れることに他ならないのです。
様々な人間が浮気をしている現実を直視する
探偵に浮気調査を依頼してくる人に特定のパターンはありません。
性別も、階層も、ありとあらゆる人間が浮気調査を依頼してきます。
そんな場面を見続けていると、このよに「絶対」というものが無い現実をまざまざと見せつけられるのです。
浮気をする人間に職業は関係ない
浮気をする人間に一定の特徴はありません。
世間では「こういう職業だから浮気をする」というレッテルを張られがちですが、それはただの悪口にすぎません。
実際には、浮気をする人間にこれといった特徴はありません。
確かに職業的に浮気が多い仕事はあるのですが、だからといって、それ以外の職業でも多数の浮気があるのです。
例えば、トラック運転手の浮気調査をした翌日は医療関係者の浮気、翌日は金融マンの浮気、
その次の日は営業マンの浮気、そして翌日には専業主婦の浮気と、ありとあらゆる職業の人間の浮気をこの目で見て行きます。
その結果、探偵にとっての浮気は、どんな職業の人間にとってもありえるものとなります。
お金があろうが無かろうが、チャンスとタイミング、そして異性間のトラブルさえあれば、どこでも浮気をするというのが、探偵にとっての現実となるのです。
浮気をする人間に性格は関係ない
浮気をする人間というと、一般的には性格が良くないと言われがちです。
ところがこれも、探偵として調査をしていると、性格が良い人間であっても浮気をすることを知ることになります。
例えば、過去に調査したある主婦は非常にまじめな性格でした。その性格は依頼者である旦那さんですら褒めるほどで、家柄も良く、さらには敬虔なクリスチャンでもありました。
にも関わらず浮気をするとなれば、もはや浮気を性格云々で語ることは私には出来ません。
世間では「浮気をしたから悪い人間」となるかもしれませんが、そうした単純な話では片づけられない現実が世の中にあることを、探偵は良く知っているのです。
浮気をするのが人間の本性?
浮気をするのが人間の本性であっては欲しくありませんが、探偵の多くがこうした現実を見ているため、どうしても異性不審にならざるを得ません。
しかし、探偵を続けている人の多くがこの異性不審を乗り越えています。
むしろ異性を信じるようになっていきます。
結婚している探偵は割り切って仕事をしている
探偵には意外なほど結婚している人が多いです。
その理由は、仕事を完璧に割り切って行っているからです。
浮気をする人間はいますが、そうではない人間もいるという現実も受け入れたからこそ、はじめて異性を信じられるのです。
まとめ
異性を信じられなくなることもありますが、それでも探偵業を続けていると、おのずとさらに先の現実も見ることが出来ます。
その現実とは、浮気をしない人間もいれば、浮気をしても乗り越えていく異性関係も存在するということ。
人間は間違ったこともするが、それを正すことも出来るのも現実の一つだと認識できるのです。
世の中には単純に捉えられるものなど一つもありません。
探偵という仕事は、その中で現実を直視し続ける仕事である以上、
その素質の一つに「思い込みに逃げず、現実を見続ける」という才能も含まれているのです。
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