調査業の中の探偵!経営スタイルと特徴を知っていこう

探偵事務所の多くは個人事業主であり、「調査というサービス」を提供するため、一般的な企業とは違ったスタンスで運営されています。
一部大手を除いて、大企業のような組織を持たず、独立した事務所として他の機関と連携していることが多いのです。
探偵事務所の関係機関との繋がりを知ることで、調査業界の大枠が見えてくるでしょう。
依頼者は探偵とのコンタクトをきっかけに、他機関に対しても目を向け、問題解決に対する選択の幅を広げることができます。

 

法人大手?個人事務所?実際の探偵事務所はどんなところ?

探偵をイメージするとき、映画やドラマで見たような、ちょっと薄暗い事務所や武骨な調査員を思い浮かべるかもしれません。
路地裏のあやしい雑居ビルの中にある薄暗い一室で、男がタバコをくわえながら依頼者を待っている、というのはマンガやドラマの世界でしょう。
現在ではどの探偵事務所もそうしたイメージを払拭するために、事務所の外観や内観にはとても気を使っています。

依頼者が安心して訪問できるよう整頓されたオフィス、女性が相談しやすいよう配慮された応接室など、様々な工夫がなされています。
調査というサービスを提供するのが探偵ですから、そのサービスを受けやすい環境作りがなされ、顧客獲得に向けて日々努力しているのです。

「ネットワークの大手事務所」と「土地鑑のある個人事務所」

探偵事務所と一口に言っても、さまざまな規模や特徴があります。
外観や内観はさることながら、探偵に依頼を考える時には各事務所のタイプを知っておいたほうが良いかもしれません。

現在、全国にある探偵事務所は5,000社を超えているといわれており、個人事務所が80%にあたる約4,000社、法人事務所が20%にあたる約1,000社の割合となっています。
これは、探偵事務所のタイプとして、法人大手とそれ以外の中・小規模と言いかえることができるでしょう。

大手事務所は潤沢な資金があり、多くの人員を抱えていることから複数の調査に対応することが可能です。
全国に支社を持っているというのも大きな特徴ですが、何よりも広報活動に力を入れることができます。
高い知名度はそれだけ多くの依頼者を呼び込むことができるため、首都圏の大手探偵事務所などはテレビ番組からのオファーもあります。
悪質業者や詐欺師と対峙して問題を解決するといったシーンはどこかで見たことがある方も多いでしょう。

一方、中・小規模と言われる個人経営の探偵事務所は都市部よりは地方に多いといえます。
大手ほど支社をもったり全国展開しているわけではありませんが、地元の調査にめっぽう強く、地の利を生かした確実な調査ができます。
このように、探偵事務所でも大きく分けて2つのタイプがあり、それぞれに特徴があるのです。

 

経営スタイルを知ろう!トップページで特徴がわかる!

全国に数ある探偵事務所において、大手・中・小規模によって優位性があるのでしょうか?

これは「悪質業者でない限り一概にどこが優位とは言えない」というのが正しい答えになります。
探偵事務所それぞれに細かな特徴があり、各社のカラーが表れているため、全体としてバラエティーに富んだ業界となっているのです。

フランチャイズ化された探偵事務所

フランチャイズといえば飲食店を思い浮かべますが、探偵業においてもこのシステムは存在します。
本社が調査ノウハウや技術、知識、システムを提供する代わりに経営者が営業利益の一定額を収めるというシステムです。
大手探偵事務所の看板を掲げることで、知名度と信頼性を得られるでしょう。
まったくの未経験者でも探偵として稼働することができるという点がこのシステムの大きな魅力といえます。

しかし、これも依頼者としては見落としがちな点であり、大手だからといって経験のない代表者が運営していれば、そこは中・小規模の個人事務所の方が調査力は上になるということです。
どの業界でも同じことですが、規模の大小よりは経験による正確性があったほうがサービスを受ける側としては本当の安心感を得られます。

創業○十年という老舗探偵事務所

探偵業法ができる平成19年以前から事務所を経営しているところもあり、創業○十年といった探偵業界における老舗が存在します。
この業界で20年以上、事務所を維持するということは極めて難しく、老舗探偵はそれだけ多くの顧客ニーズに応え、信頼を勝ち取ってきたという実績があります。

自社の営業利益を維持し、調査依頼を受け続けるには、法人客とのパイプも必須です。
こうした厳しい条件の中で生き抜いてきた探偵事務所が老舗と呼ばれますが、ここに法人・個人の区別はありません。
双方の経営スタイルにおいて老舗探偵事務所は存在します。
この点から、探偵事務所は規模の大小が実績や信頼性に直結するわけではないことがわかるでしょう。

自社ネットワークを持つ探偵事務所

全国にどれだけの支社を持っているかがネットワークの違いです。
法人大手で全国に100の事業所を抱える例外的な探偵事務所もありますが、一般的には30社あれば多いほうです。
失踪人調査などではこのネットワークが最大限生かされるため、事業所数が多いほど調査結果に繋がるといえるでしょう。
この点では中規模事務所だと支社は10箇所くらいで、個人事務所は自社のみという場合もあります。
調査対象者の行動範囲が広ければ広いほど、ネットワークが生かされるため、ここでは法人大手が有利になります。

しかし、生活圏内で調査結果が出るような場合は、さほどネットワークを意識する必要はありません。

このように、各社の強みがある中で、そこからどんな依頼をするかといったことも、探偵事務所の特徴と関わってきます。
探偵事務所の規模や各社のカラーに対して、依頼者が総合的に判断きれば選択範囲が広がるでしょう。
依頼者の望む調査結果によっても探偵事務所への見方が変わると言うことができます。

興信所

探偵事務所といえば、同時に「興信所」という言葉を思い浮かべる方が居られる反面、探偵と興信所にはどんな違いがあって、どちらに依頼すればいいのかわからないという方もいらっしゃいます。
昔は興信所といえば企業の与信調査を専門にし、電信調査を主として業務を行っていました。
探偵が尾行や張り込みなどの実地調査を行うのとは違い、情報システムを駆使して書類やデータなどで調査をするというのが興信所のスタイルです。

しかし、平成19年に探偵業法が施行されてから、興信所と探偵事務所の区別はほぼなくなりました。
興信所が前身であって、その調査技術を生かして実地の調査を行う探偵業の届出を出すことで、探偵事務所を立ち上げることができたのです。
そのため、現在では興信所という屋号を残したまま、探偵業を行っているところが多く、実情は探偵事務所ということになります。
浮気調査や失踪人調査、結婚前調査、ストーカー対策なども行うため、興信所という名前であっても探偵ととらえてよいでしょう。

別れさせ屋

別れさせ屋というのは探偵事務所では行っていません。
こうした演出・工作が必要となる業務は探偵業とは違うため、依頼を検討する方は探偵業とは違うジャンルで検索してみましょう。
イメージから探偵も別れさせ屋をやるの?と思う方もいるかと思いますが、むしろ、日本調査業協会などは別れさせ屋を推奨していないというスタンスです。
探偵≒興信所であっても、別れさせ屋はまったく別業種ということを明記しておきます。

 

探偵事務所をとりまく関係機関との相関とは?

探偵事務所の調査とは証拠や情報を掴んで終わりというわけではありません。
浮気調査を例にあげれば、証拠をとったあとに離婚するか復縁するか、浮気相手に慰謝料を請求するかなど、依頼者が決断すべきことがたくさんあります。
これらを依頼者が一人で決めきれない場合や調査後に問題が複雑化してしまう場合などは、探偵事務所の連携機関との協力が必要になってきます。

探偵事務所は独立していても、依頼を考えた場合には周辺の協力機関を把握しておくことで、自身の依頼の全体像がつかめてくるでしょう。
浮気の証拠をとって終わりではなく、証拠をもとにどんな法的対処ができるかと考えるとわかりやすいと思います。
弁護士事務所を筆頭に、事案によっては警察、一般社団法人などの外郭団体、公安委員会などがあります。
こうした機関を把握することで、調査業の中の探偵という立ち位置が見えてきます。

 

探偵事務所と最も関係が深い弁護士事務所

探偵事務所のサイトを検索すると、必ずといっていいほど弁護士事務所を紹介するサービスが掲載されています。
調査の後に民事訴訟に発展する案件は数多くあるため、探偵事務所は法的対処へのスムーズな移行を加味して、弁護士事務所と連携しているのです。
調査の内容も把握している専属の弁護士事務所であれば、真摯に対応してくれるでしょう。
アドバイスはもちろん、訴訟や代理人としての務めを果たしてくれます。

 

警察(研修・教育など)

警察は公的機関ですが、探偵事務所とも案件の内容によって繋がりを持つことがあります。
探偵が扱う失踪人調査(人探し)では、依頼者が捜索願を出すこともあるでしょう。
こうした場合、民間の調査会社として活動する探偵も、失踪人を発見した場合は警察に連絡を入れることもあります。

また、ストーカー対策では、ストーキングの証拠が得られた場合は、依頼者への結果報告を行います。
この際、逮捕事案に発展するような時は、探偵が警察から事情を聞かれることもあり、事案への情報提供をして、一種の連携を図ることもあるのです。
探偵事務所が扱う調査業務は警察の業務と重なる部分があるため、調査の内容によって関係機関となってくるのです。
さらに、探偵事務所によっては、警察による定期研修を依頼しているところもあり、技術研鑽を目的としても繋がりをもっているといえます。

 

日本調査業協会を代表する各団体

日調協は全国にある探偵事務所が加盟する一般社団法人です
協会が定期的に行う研修や、各事務所の代表の顔合わせなどを行い、業界発展のために尽力しています。
こうした団体は各県にもあり、事務所が加盟することで、調査依頼の窓口となることもあります。
依頼者は探偵事務所を探すと同時に、こうした団体に問い合わせて信頼性の高い探偵事務所を紹介してもらうこともできます。
探偵と依頼者をつなぐ役割も果たすため、双方にとって有益な団体といえるでしょう。

 

まとめ

探偵事務所は各社において様々な特徴があります。
その概要を知ることで依頼者は探偵事務所を選択するための判断材料を得ることができます。
依頼する案件によっては、探偵の調査後に必要となる措置があるため、関係機関と連絡をとる必要が出てくる可能性もあるでしょう。
調査後までを視野に入れて依頼すると、探偵だけではない関係機関との繋がりが見えてきます。
その関連性を知ることで、依頼者自身が本当に必要とする調査の全容がわかってくるはずです。