知り合いに調査を依頼すると違法なの?一般人と探偵との違い

結婚調査を探偵社に頼むと数十万円とけっこうなお金が掛るので、費用的に断念せざるを得ない場合があるかもしれません。

そんな時、一部の方はプロの探偵ではなく、一般の方、もしくは探偵業と同じ様な別の仕事をしている方に依頼をし、安いお金で簡単な調査を依頼する方もいます。

しかし、こうした行為は実はあまり勧められたものではなく、場合によっては警察の御厄介になる可能性もあることは御存じでしたでしょうか?

 

一般の人に調査を依頼するケース

探偵社ではなく、一般の人が依頼を受けて調査を行う場合、主に以下の様な状況であることが多いです。

 

金銭的余裕が無い

結婚調査にせよ浮気調査にせよ、調査を行う時にはかなりの金額が発生する事になります。

しかし、探偵業の相場が適応されない一般人に依頼をすれば、相手の言い値となるので、たったの数万円で調査を引き受けてくれる人も居るでしょう。

 

探偵に頼むのが怖い

インターネットで探偵について調べてみれば、数々の悪い噂が沢山出て来てしまいますので、普通の人が『探偵に頼んだら詐欺で騙されるのでは!?』と思ってしまう方も多いかもしれません。

実際には悪徳探偵社と呼ばれる探偵社と出会う確率は相当低いのですが、それでもネガティブなイメージの方が先行しやすい業界なので、依頼者が探偵社を避け、一般の方に依頼をしてしまうのも仕方が無いかもしれません。

 

友人、知人に元警察官がいる

探偵と警察の仕事は似ている部分もあるので、探偵業界にも警察OBの方は沢山いらっしゃいます。

また、定年退職後に特になんの仕事にも付いて居ない警察OBの方の中には、何か警察での経験を生かした仕事をしてみたいと考えている人も居るでしょう。

そうした方に「実は、こんなことがあって……」と相談をした場合、気の良い方であれば、すぐに依頼を受けてしまうケースもあります。

しかし、こんな時に無料で調査を頼むというのも失礼ですから、多くの方は調査へ協力してくれるお礼として数万円程度を渡しているはずです。

 

知り合いに元探偵が居る

私自身も経験があるのですが、探偵をやっていると何かと様々な相談を受ける事があります。

例えば浮気調査ですが、妻や夫の浮気問題を友人、知人に話せない人は沢山いますし、かといって専門家に依頼するのも憚れる人というのは大変多いです。

そんな時、身近な所に元探偵が居ると、「そうだ、彼に相談してみれば良い!」と思って電話を掛けてきて、「実は相談なんだけれど……」と、探偵に頼んだ場合幾らかかるのか?

良い探偵社はどこか?

もしも君に調査を依頼したら、幾らでやってもらえるのか?なんてことを尋ねられます。

他の元探偵の方は解りませんが、こんな時に私は解る範囲で丁寧に質問に答えて行きます。

ただ、調査の依頼だけは絶対に受けません。

頼まれても、依頼を受けれない理由を述べ、相談内容の解決に適した探偵社を紹介するようにしています。

では、一体なぜ私が調査の依頼を断るのか?

その理由については次項から詳しく解説させて頂きます。

 

「無届営業」には罰則が科せられる

実は探偵業というものは、現在全ての業務が届出制となっており、この届出を出さずに探偵業を営んだ場合には警察に逮捕される恐れもあるのです。

探偵業の届け出を義務付けているのが、2007年に施工された『探偵業の適正化に関する法律』(通称:探偵業法)です。

この法律は今まで無届でも営業がなされていた探偵業の適正化を目指し、悪徳業者を排除する目的で施行された法律ですが、その背後には探偵業界に深く食い込んでいた暴力団を追いだし、その資金を絶つことが主な目的であったと言われています。

そのため、探偵業を行える人間は過去5年以内に犯罪歴が無く、組織犯罪(暴力団)の関与が無いものと定められている他、無届で営業を行った物に対しても罰則が下る様になっていいます。

 

探偵業法に記された無届営業に関する罰則

(探偵業の届出)

第四条 探偵業を営もうとする者は、内閣府令で定めるところにより、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に、次に掲げる事項を記載した届出書を提出しなければならない。

この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一 商号、名称又は氏名及び住所

二 営業所の名称及び所在地並びに当該営業所が主たる営業所である場合にあっては、その旨

三 第一号に掲げる商号、名称若しくは氏名又は前号に掲げる名称のほか、当該営業所において広告又は宣伝をする場合に使用する名称があるときは、当該名称

四 法人にあっては、その役員の氏名及び住所

 

第十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

一 第四条第一項の規定による届出をしないで探偵業を営んだ者

(引用:探偵業の適正化に関する法律)

この様に、探偵業法において、無届で調査を行い、その調査の結果と引き換えに金銭を得る営業行為を行った人間には厳しい罰則が科せられる恐れがあるのです。

ちなみに、探偵業の定義も同法律によって以下の様に定められています。

『第二条  この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう』

つまり、特定の人物に対して聞き込み、尾行、張り込みを行い、その結果お金を貰えば探偵業と見なされる恐れがあるのです

さらに同法律施行後、無届で探偵業を行った罪により逮捕された方も数名いるので、後で「こんな法律知らなかった」では済まない事もあるでしょう。

 

まとめ

この様に、一般の方が探偵と同じ事をして、さらにお金まで受け取ってしまうと、探偵業法違反となる恐れがあります。

ただ、金銭さえ受け取らなければ、今の所は法律違反とはなりませんので、探偵社に依頼をしたくない場合には、せめてお金の取引だけは控えてください。