尾行はどこからがダメでどこからがアウト?尾行の法的問題について

これから浮気調査を依頼される方の中には、探偵が行う仕事が安全なのか気になる人もいるでしょう。

特に気になるは「尾行や張り込みが法的に合法なのか?」だと思います。

実際に、こうした質問は探偵をいている間に何度か受けたことがあるため、私個人としてもこの問題は探偵業における重要な問題だと考えています。

そこで、今回はより探偵業への理解を深めて頂くと共に、依頼者の方々に実情を知っていただき、ご納得の上で探偵社への依頼をしてもらうためにも、探偵が行う尾行や張り込みの法的問題についてご説明させて頂きます。

張り込みは場所によってアウト?

探偵が路上で張り込みを行うことは問題はありません。

しかし、もしも張り込み位置が私有地であったり、法的に問題である土地であれば、当然非合法な張り込みとなってしまうのです。

 

特に問題となるのは、マンションなどの張り込みのため、私有地に立ち入るような場合がある時です。

この時、マンションに依頼者も住んでいれば問題はありませんが、もしも退所者だけが住んでいるマンションであれば、マンションの敷地外からしか張り込みは行えません。

また、道路上でも時折問題は発生します。

例えば、長時間の間、住宅街の中にある生活道路に車を止めて張り込みを行っていると、付近の住人に不審者として間違われ、直接文句を言われる事もしばしば。

これが住人からの苦情だけなら良いのですが、場合によっては警察に通報が行、不審者として職務質問を受けることもあります。

こういう時は誠実な対応を心掛け、迷惑にならない場所に移動します。調査といっても、周りの住民の方を無意味に怖がらせる必要はありませんしね。

また、警察に職務質問をされた場合には、基本的には探偵である事を名乗り、社員証や名刺などを差し出して事情を説明します。

 

尾行は発覚すると違法性に問われる?

探偵が行う尾行そのものは業務として認められてはいますが、もしも尾行が発覚した場合は必ずトラブルが起こります。

尾行が発覚して一番初めに問題になるのは、各党道府県が定める「つきまとい」や「盗撮」などに関連する条例違反に問われる可能性です。

実際に、過去に調査が発覚した探偵が条例違反によって罰則を指示された事例もあるため、こういうことが絶対にないとは言い切れません。

ただ、探偵の尾行が発覚して条例違反に問われるケースはほとんど聞いた事がありません。

それでは、いったいどんなケースだとつきまといとして訴えられる恐れがあるのか?その疑問について考えてみると、大きく分けて以下の様な条件がそろうと危険性が増すことが分かりました。

 

調査発覚後、探偵が身分を名乗ってしまう

調査が発覚したあと、探偵が自らの身分を名乗れば、当然のごとくトラブルに発展します。

また、探偵には守秘義務もあるので、依頼者の存在を明かすことも憚られます。もしも調査が発覚しても守秘義務を徹底して守ってくれる探偵を選ぶことが大切です。

 

対象者に暴言を吐く

調査が発覚してしまうと、尾行をしている探偵に対象者が話しかけてくることがあります。

本来なら、こうした場面では対象者を避け、そのまま現場を離れるか、仮に話しかけられてもトボけて一般人の振りを通します。

しかし、対象者が激高していたり、脅迫めいた発言をされると、中には対象者に暴言を吐いてしまう探偵も居るため、結果的に相手側から訴えやすい状況を自ら作り出してしまうことになります。

もし調査が発覚しても、対象者と話さないか、一般人のふりを通してその場を離脱さえできれば訴えられることも少ないはず。

ともかく、対象者に危害を加えそうなタイプの探偵に依頼をすることだけは避けてください。

 

探偵業の法整備はまだまだ進んでいない

以上の文章を読んで頂ければすでにお分かりでしょうが、探偵の業務に関する法律はまだまだ整備されておらず、どこまでが合法で、どこまでが違法なのかという明確な線引きがなされていない状態にあります。

そのため、各探偵社は自社と依頼者を守るための独自のガイドラインを作り、なんとか法律を守ろうと努力しています。

 

例えば、ある大手探偵社は「発覚した場合には速やかに現場を立ち去り、調査を中止する」というマニュアルを作り、調査員に徹底させています。

これにより、最悪の事態に陥った場合でも現場の調査員を守り、ひいては依頼者が受けるリスクを最低限にとどめることが可能です。

ただ、こうしたガイドラインはあくまで自社努力であり、業界全体にで行われている訳ではありません。

特に法律に関する知識に疎かったり、そもそも法律を尊寿するつもりのない探偵となれば、尾行や張り込みの超えてはならない一線を越えてしまう事もあるでしょう。

 

ただ、そうした探偵は非常に少なく、私個人が現役時代にそんな探偵に出会ったことはありません。あくまで業界の噂として聞いたり、ニュースなどで見る限りの存在です。

 

法律を守ることは、依頼者を守ることにつながる

尾行や張り込み法的な整備のあいまいさに翻弄されるのは探偵のみならず、依頼者も同じです。

なぜそこで張り込みが行えないのか?なぜ尾行を中止するのか?といった疑問は、当然探偵への知識や、法律に関する知識の無さから生まれてきます、それは探偵から説明されても納得が行かないことも多いはずです。なにせこの問題は、現場で働く探偵も何を、どこまでやれば非合法となるのか判断が付きにくい状況にあるからです。

しかし、それでも探偵社は各社ガイドラインやマニュアルを作り、法律を守る最大限の誠意と、依頼者を守るための方法について常に頭を悩ましています。

本来なら、国が探偵業に関する法整備をもっと明確に行うべきなのですが、それほど大きな市場を持つ業界でもありませんから、後回しにされるのも当然です。

しかし、これから時を経れば、必ず尾行や張り込みに関する法整備も進み、より明確な姿勢を依頼者の方々に示すことが出来るようになるはずです。

それまでは、各社の自助努力による誠意しか示すしかありません。

依頼者を第一に考えてくれ、なおかつ法的な知識に富んだ誠実な探偵社を選ぶようにしてください。

依頼者の中には「探偵ならどこでも張り込みができる」と考えている方も居るかもしれませんが、探偵にそんな権限はありません。