探偵業にもドローンが?現場で稼働するドローン調査はどうなる?

探偵業界とテクノロジーの関係は切っても切り離せません。

かつてシビアな現場での撮影に苦労していた探偵も、デジタル機器の登場により撮影はより楽になりましたし、警戒している対象者の尾行に苦労していた探偵は、GPS発信機の登場により、例え1人でも尾行可能な状況となりました。

そして、現在探偵業界が最も注目している最新技術が無線通信によって操縦する小型航空機、通称『ドローン』です。

現在あらゆる所で注目されている技術であり、すでに電力会社の設備点検業務やAmazonの運送サービスなどに利用されることが決定しているため、国内でもドローン技術を利用して事業拡大をねらう企業が沢山あり、そこには当然探偵業も参入しようとしています。

また、最近では大手探偵社を中心に調査業務に実験的にドローンを取り入れようという動きもあります。

それでは、流行のドローンが探偵社にもたらすものは何なのか?

それにより、依頼者は一体どのようなメリットを享受できるのか?

今回はこの点について私なりの考えをまとめてみようと思います。

ドローン技術は探偵業にもたらす可能性

ドローンの運用例はすでに幾つか存在していますが、探偵業の運用はおそらく軍や情報部が行うような「監視任務」に重点を置いた運用形態が予想されます。

 

接近できない対象者の映像を撮影する

ドローンは操縦者から数百メートル離れた領域でも活動が可能な事から、調査員が近づけいない状況で、代わりにドローンによって対象者の監視を行うことが考えられます。

しかし、現段階ではドローンはどうしてもローター音が五月蠅いため、徒歩で歩いている対象者には音で察知される可能性が極めて高く、使用できる状況は大変限定されています。

 

調査員の代わりに尾行

ドローンは上空100メートルまで上昇しながら撮影を続けられることから、上空からの尾行を想定してドローンの運用計画を練っていた探偵社もあるかもしれません。

しかし、前述のとおりドローンの飛行音は大変大きく、徒歩尾行での使用はほぼ絶望的。もし可能だとしても、車で移動する対象者を追跡する程度でしょう。

 

ただ、それだけでも十分にメリットはあります。

例えば警戒している対象者の場合、車両でその後を追跡することは容易ではありません。

また、例えGPS発信機を付けたとしても、最近では車に発信機を付けられていることを想定している対象者も増えているため、やがては既存のGPS発信機では通用しなくなる事もあるでしょう。

こんな時、もしもドローンを運用できれば、警戒される事なく車両の尾行ができるかもしれません。

 

自動尾行

最近のドローンは自動追尾機能が搭載されたモデルも多く、もしもこの機能をうまくつかえば、ドローンさえ放てば、あとは勝手に尾行を行ってくれる日も近いかもしれません。

しかし、現行の自動追跡機能では距離が近すぎるため、発覚の可能性が高く現実的ではありません。

 

ドローン技術が依頼者にもたらす可能性

ドローンの運用によ徳をするのは探偵社だけではなく、依頼者にとっても嬉しいことは多くなるかもしれません。

 

調査費用の削減

ドローンが探偵業界で運用された場合、現場に投入する調査員の人員を減らすことが可能になるので、一度の依頼にかかる調査費用も大幅に削減できる可能性があります。

しかし、もしドローンの運用が本格化したとしても、調査員+操縦士で1セットの調査が基本になると思われるので、半額とはいかない事が多いかもしれません。

ただ、ドローンのみでの調査となれば、人件費はさらに軽くなるはず。大幅な費用削減が期待できます。

 

調査の成功率アップ

浮気調査でドローンに期待されるのは、本来であれば調査不可能な領域までカバーできるという点です。

例えば人気のない夜間の公園。海や山など、周りに障害物が無いような場所では、人間では接近しての撮影が困難ですが、こんな場所でもドローンであればしっかりと不貞行為の証拠を手に入れることができるかもしれません。

 

探偵業でのドローン運用は現在は無理?

このように、他業種のみならず探偵業にも大きな可能性をもたらすドローンですが、その運用には以下の様な規制が加わるため、探偵業での活躍は著しく制限されるでしょう。

 

夜間飛行の禁止

操作を誤り落下する可能性があるため、原則としてドローンの飛行は日の出から日没までの間と定められました。

夜間の活動が多い探偵業にとってこれは大きな痛手でしょう。

 

人口密集地での使用禁止

改正航空法では、ドローンは人口密度1平方キロメートルにつき4000人以上の人口密集地域での飛行を禁止。

これにより、東京都内での使用はほぼ不可能となっています。

 

重要施設付近での使用禁止

テロ対策として、空港、国会議事堂、官邸や皇居周辺など、国の定める重要施設の周辺での使用は原則禁止となりました。

ただ、飛行にあたり国の許可を得られる場合に限り、条件を満たさなくとも飛行は可能となっており、もしも許可を得ずにドローンを飛ばした場合には、50万円以下の罰金刑が課せられます。

また、これ以外にも道路上の飛行では道交法違反の可能性も高く、車両尾行や徒歩尾行での運用も難しくなることが予想されるので、探偵業でのドローンの運用は日中の郊外で、さらに道路以外の場所という極めて限定された条件下のみである事が予想されます。

 

ドローンを持っている探偵社に依頼すべきなのか?

この様に、ドローンの運用は依頼者にとっても大きなメリットとなりますが、その運用は極めて限られた範囲となるので、それほど大きな得をする訳ではありません。

しかし「ドローンが有れば……」というようなシビアな状況で確実に証拠を取れる可能性があるなら、ドローンの投入は決して無駄ではありませんので、ドローンを所持している探偵社に依頼するのも良いかもしれません。

ただ、その会社がドローンの運用を正しく行っているのかは解りません。

もしも運用を誤り、万が一事故などを起こせば大きな問題となり、依頼者にも影響が出るかもしれません。

そのため、もしも調査でドローンの使用を検討しているなら、ドローンの使い方について詳しく訪ねることをお勧めします。