結婚後に潜むドメスティック・バイオレンスの秘密

ドメスティック・バイオレンスとは、夫婦かカップルなど好意の元に親密な関係にある当人の間で振るわれる暴力を指す言葉であり、書籍やメディアでは頭文字を取って「DV」と記す事が多いです。

ドメスティック(Domestic)は英語で『家の中』や『家庭』を指す言葉ですが、日本語の家庭内暴力の様に父から息子、息子から父、母から娘など一家族単位内で発生する暴力とは違い、男と女、もしくは性的な関係にある同姓で発生する暴力を指します。

日本女性の3分の1がDV経験者である

平成25年に内閣府が行った調査によれば、日本人女性のおよそ3人に1名が相手男性からのDVを経験しています。

さらに生命の危機に瀕する様な過度のDV被害者となれば、その数は23人に1人の割合で存在しています。

23人に1人となれば、学校のクラスに居る女子の1人は、将来確実に過度のDV被害に会う可能性がある訳です。

 

DVは犯罪である

DVは夫婦間に発生する暴力事案ですが、2000年まではDVの認知度も低く、ただの夫婦喧嘩として処理される事が多かったようです。

しかし、次第に夫婦間や恋人間で発生する問題としての認知が広まり、2001年には「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(通称:DV防止法)」が制定されました。

この法律が作られた事により、女性にたいする配偶者(男性)からの暴力に関する相談を受け付け、DV被害者を一時的に保護し、その後の自立した生活を送るための補助を行われるようになりました。

その後、2004年には法律に関する名称が変更され現在の法律に変わり、保護の対象となる範囲も広がりました。

法改正後は、実際に婚姻している女性のみならず、婚姻関係にない事実婚の女性でも保護の対象となります。

保護対象となる基準は、ただちに加害者から引き離さなければ生命の危険がある場合や、離婚をした後も報復が行われる恐れがある場合となります。

ただ、精神的な暴力や婚姻関係にない恋人への暴力は保護対象となりません。

 

DV被害に関する統計

しかし、その様な法的措置が行われるようになってもDV被害と警察に寄せられる相談件数は年々増え続けており、その増加には未だ歯止めが掛っていない状況にあります。

警視庁の統計による相談件数の変化
  • 2002年 14,140
  • 2003年 12,568
  • 2004年 14,410
  • 2005年 16,888
  • 2006年 18,236
  • 2007年 20,992
  • 2008年 25,210
  • 2009年 28,158
(出典:警視庁HP)

また、DV問題が社会的に表面化した2006年に行われた警視庁の統計によれば、DV被害を訴える人間の98%が女性であることも解っています。

また、DVが発生する関係に関する統計(2006年:警視庁)によれば、DV被害と加害者の関係で最も多かったのは「夫婦(婚姻関係)」であり、全体の72%を占めています。

 

DVの分類

DVによる研究によれば、必ずDVによる被害を行えます

身体的虐待

DVの代表とも言われるのが身体的虐待で、一般的に知られているDV被害です。

ただ、肉体に対して危害を加えることだけが身体的虐待ではなく、食事を減らしたり、医療行為を減らしたり、不衛生な生活を強いるなども身体的虐待の一部に入ります。

 

心理的虐待

心理的虐待は現在、DVとは別にモラル・ハラスメントという名称が付けられていますが、基本的にはDVの一部として存在しています。

心理的虐待は精神的損害を加える様々な行為を指しますが、その高いは主に執拗ないやがらせや理由のない罵倒などがメインになります。

例としては、必要以上の行動監視や、罵詈雑言、他者の前で配偶者の欠点をののしりあざけ笑う、インターネット上で名誉毀損行為も含まれます。

また、意外でしょうが心理的虐待に「自殺をほのめかし、相手をコントロールする」行為も含まれており、これは自身の生命を盾に取った脅迫行為と見なされています。

 

経済的暴力

経済的暴力とは、身体的な攻撃は加えないものの、家庭を維持する上で必要な経費を使い込み、生活不能なレベルにまで経済を貶める行為を指します。

例としては、夫が妻に対して生活費を制限したり、貯金などを勝手に使い込んだり、家計が危ういにも関わらず、妻が働くことを制限するなどが指します。

 

社会的隔離

社会的隔離とは、配偶者に対して社会への接点を著しく制限してしまう暴力です。

例としては、友人との接触を禁じたり、自宅から出ることを禁じる、もしくは電話なども禁じるなど、軟禁と間違うような極端な制限を加える事を指します。

 

性的虐待

夫婦間であっても、配偶者が拒否しているにも関わらず、無理やり性行為を行う場合には、性的虐待として強姦罪が適用される場合もあります。

しかし、DV被害の範疇で訴えられる性的虐待の殆どは、セックレスの強要や、反対に性行為を強要する、もしくは性的能力の低さを侮辱するなどが当てはまります。

他にも、あまりに激しい嫉妬も、配偶者を支配下に置くための虐待行為とみなされ、DV被害が成立する可能性があります。

 

結婚では必ず回避しなければならない

DV被害が成立する最大の原因は、両者の間に愛情が存在していたり、暴力を振るわれても、加害者が優しさを見せた場合に再び信頼関係を再生してしまう人間同士の歪んだ信頼関係です。

この信頼関係さえなければ、すぐに両者が離婚出来るほか、加害者も過度な暴力を働くことはありません。

そのため、例え法律で裁かれたとしても、DV加害者が自らの行いを反省することは少なく、その後自らを訴えた被害者に「裏切られた」と感じる様になります。

すると、加害者は被害者に対して報復行為を働く恐れがあり、実際にDV防止法に基づいて保護された被害者を付け狙い、その母親共に殺害した加害者まで居ます。

こうした現状がある以上、DV被害者は容易にDV加害者を訴える事ができず、最悪の場合DVの被害の結果死亡、もしくは自殺する恐れもあるのです。

DVの解決に向けて

これだけ難しい問題であるために、未だ解決法らしき方法すら見つかっておらず、一度DVが発生すれば、中長期的に被害が続く可能性が高いので、結婚をする前には相手男性にDVの可能性があれば、一旦結婚を思いとどまり、パートナーに対して詳しい調査を行う方が良いでしょう。

また、調査の結果、過去にDVの経緯があるようなら、そのまま静かに関係を終わらせるのが、両者にとって最良の方法なのかもしれません。