DV被害から抜け出すために!離婚前に準備したいポイント

近年増加傾向にあるDV被害による離婚件数の増加はある種の社会現象と言えるまでなってきたかもしれません。

被害増加の背景には、DV対策室の増加や相談や支援を行うシステムの充実により、今まで潜在していたDV被害が表面化しただけに過ぎないという意見もありますが、それ以前、かつてまでDVを受けていても世間に訴える事が出来なかった人や、自身がDV被害者であることに気が付かなかった人々がコンプライアンスを得たことにより、現状から脱出しようと試みるチャンスが増えたことも大きな原因と考えられますし、私たちが認知することのない社会の変化が、DVを増やしている可能性も否めません。

しかし、DVから逃れるために離婚をするとなると、そこには大きなリスクが付きまとう事になるので、安易に離婚を切り出せない人も多いでしょう。

そこで、DV被害から逃れるための離婚の重要なポイントについて詳しく解説させていただきますので、自身の状況に照らし合わせながら見て行きましょう。

周囲に相談した記録は証拠になる

DV被害を受けている時に、まず真っ先に行うべきはDVの被害について周囲の人間に相談することです。

特に、警察などへの相談は後の裁判や調停で重要な証拠となるので、被害を受けた場合には真っ先に相談する様にしてください。

また、警察だけでなくとも、地域のDV被害に関する相談センターや、DV被害者を支援するためのNPO法人など、インターネットで探せば沢山の相談場所があります。

この様な場所に何度も相談をすると、後に相談に行った記録をもらえるので、相談の回数などが証拠として提出できます。

相談を行う時は、出来る限り細かく現状を伝え、もしも傷などがあれば必ず見せる様にしてください。証拠様の写真を撮ってくれる事もあります。

 

また、友人や知人などに相談した記録もDV被害の重要な証拠となります。

ただ、その場合は相談相手からの証言と、その証言を裏付ける証拠が必要になるかもしれないので、できればテキスト形式で相談を行った方が良いでしょう。

テキスト形式で相談を行う時は、状況を事細かく伝えるのが重要です。些細なことでも構わないので、DVを受けたと感じた場面などを詳細に記してください。

 

DVに関する物証を集める

DV被害を訴えたとしても、加害者は容易にDVを認めません。むしろ人当たりの良い加害者が多い位ですから、第三者には絶対にその裏の顔を見せる事は無いでしょう。

そこで重要となるのが、DVを決定付けるための物証(物的証拠)です。

物的証拠として最も効果があるのが、DVが行われる場面を撮影した映像、または録音した音声による証拠です。

これらの証拠をとるためには、室内に隠しカメラやボイスレコーダーを仕込む必要がありますが、最近はPCカメラや携帯カメラ、もしくは携帯に内蔵されたボイスレコーダー機能を使うことにより、専門機材が無くとも証拠を得ることが出来ます。

ただ、隠し撮りや隠しマイクが発見されると、加害者が何をするか分かりません。

絶対に発見されない位置を確認して設置するか、緊急時に録音や録画を作動させる際のシュミレーションを何度も行ってから実行する様にしましょう。

 

DVに関する状況証拠を集める

DVに関する状況証拠とは、状況によりDVが行われたと推察できる証拠を指します。

状況証拠として代表的なのは、DVによって受けた傷の写真と、医師による診断書です。

DV被害を受けた場合には、必ず受けた傷の度合いが分かる様に傷の写真を撮影しましょう。

また、医師には必ずDV被害を受けたことを説明し、そのための診断書を作成してもらう様にしてください。

診断書をもらったら、加害者に見つからない様に保存するか、信頼できる場所に預ける様にしましょう。場合によっては加害者が診断書を破りすててしまうかもしれません。

また、傷口の写真も同様に、カメラの中に保存せず、パソコンやメモリーカード、もしくはクラウド機能などを使って加害者に見つからない場所に隠す様にしてください。

 

命の危険がある場合

DV被害によって意識障害が起きるほどのケガや骨折などが出始めれば、被害はかなりエスカレートしていると見て間違いありません。

命の危険が迫っていると判断した場合には、迷わずDVシェルターを利用してください。

DVシェルターとは一時的に加害者から身を隠すために使われる場所で、かつての駆け込み寺と同じ機能を果たしています。

 

シェルターの利用方法は2種類あります。

1つ目は民間が運営するシェルターを利用する方法で、女性のDVに関する相談支援を行っているNPO法人であれば、自団体の運営するシェルターか、もしくは提携しているシェルター運営団体を紹介してくれるでしょう。

もう一つは県や市が運営するシェルターですが、こちらは被害が相当危険な場合の緊急措置以外ではまず入る事は出来ません。

ただ、いずれのシェルターに入るにしても、まずは警察に事情を説明する必要があるので注意しましょう。

シェルターに入る場合には、手荷物などは本当にごくわずかなもので結構です。衣食住に関する支援はシェルターを管理する団体が行ってくれます。

また、シェルターに入ると携帯電話を没収されるので、入る前に必要な相手にだけ連絡を取る様にしてください。

 

DV被害に屈しない心が大切

DV被害を受けている人間は、加害者からの暴力によって自立心すら奪われてしまい、被害を受けることに疑問すら持たなくなってしまう可能性があります。

しかし、人間には選択の自由があり、どの用に生きるのかを他者が強要する権利はありません。基本的人権がある以上、DV加害者の魔の手から逃れ、新たな人生を生きるチャンスはだれの手にもあるのです。

だからこそ、決して新しい人生を歩む道を諦めてはいけません。

少なくとも、DVの渦の中に居る限り明るい将来は待っていませんし、場合によっては命すら奪われる可能性があります。

そのためには、DVから抜け出すための努力が欠かせません。放っておいても誰かが手をさしのべてくれる世界で無い以上、自ら行動し、離婚のためにエネルギーを注ぐ必要があるのです。

しかし、現在はDV被害者に対する支援も厚く、ひとたび手をさし伸ばせば、多くの人々が貴方を助けてくれるはずです。あきらめずに頑張っていきましょう。