所在調査の依頼で頼んではいけないことは?

所在調査は大切な人の連絡先を調べるための調査です。

しかし、探偵社への依頼を誤ってしまうと後で大変な事になります。

そこで、今回は所在調査の注意点について説明させて頂きます。

ストーカー行為は厳禁

所在調査で依頼者の方々に最も気を付けて頂きたいのが、決してストーカー行為に探偵を加担させる行為です。

もちろん、そうと分かって依頼を受けてしまう探偵も危険ですが、それ以上に危険なのが自身をストーカーでないと偽って探偵に所在調査を頼むことです。

実は近年、探偵社に一般人を装って所在調査を依頼する方が増えています。

例えば「生き別れた姉を探している」といって所在調査を依頼し、ストーカー相手のプロフィールを姉と偽って探偵に渡してしまうと、その後の調査の結果ストーカー行為と判明すれば、警察に通報せざるを得ません。

もちろん、別れた恋人を忘れられないのは良く分かります。

しかし、現在日本ではストーカー規制法が定められていますので、絶対に依頼しないでください。

ストーカー規制法

1. 「つきまとい等」とは

この法律では、特定の者に対する恋愛感情その他の好意感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、その特定の者又はその家族などに対して行う以下の8つの行為を「つきまとい等」と規定し、規制しています。

  • ア つきまとい・待ち伏せ・押しかけ
  • イ 監視していると告げる行為
  • ウ 面会や交際の要求
  • エ 乱暴な言動
  • オ 無言電話、連続した電話・ファクシミリ・電子メール
  • カ 汚物などの送付
  • キ 名誉を傷つける
  • ク 性的しゅう恥心の侵害

2. 「ストーカー行為」とは

同一の者に対し「つきまとい等」を繰り返して行うことを「ストーカー行為」と規定して、罰則を設けています。

但し「つきまとい等」のア~工までの行為については、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われた場合に限ります。

(警視庁:ストーカー規制法より引用)

以上の法律にに自身の依頼内容が当てはまると感じたら、依頼を中止して自分が違法行為を犯そうとしている事実を認識しましょう。

また、ストーカーからの依頼に備えて、探偵業界では分証の提示や調査対象者との関係を示す証拠品の提示に踏み切っている所が増えています。

違法な調査方法を依頼するのもアウト

ストーカー行為の他にも、違法な調査方法を指定してもいけません。

通常の探偵社なら断るのが普通ですが、もし万が一違法行為が常識化している探偵社に依頼すれば、探偵が警察に逮捕された際には依頼者にも被害が及びます。

ただ、依頼者の方は所在調査のどこに違法性が潜んでいるかご存知無いと思います。

そこで、所在調査に関わる違法性の高い調査について纏めてみましたので、依頼前に是非ご覧ください。

警察のデータを用いて犯罪歴調査を行う

調査対象者の過去の犯罪歴を調べるために聞き込みを行うのは問題ありません。

しかし、より正確なデータが欲しいからと言って、警察関係者しか知りえないような前歴を取り寄せるよう探偵に依頼するのは完全な違法行為です。

ナンバープレートからの個人の特定行為

所在調査のため、かつては運輸局などで車両番号から本人を探し出す方法が主流でした。

しかし法律の変化により、今では完全な違法行為となっているので調査はできません。

ただ、周辺の張り込みや探索によって探し出す事は可能です。

戸籍謄本や住民票の入手

かつての恩人を探すため、戸籍謄本や住民票をほしがる人は多いですが、その入手は違法となります。

もしも必要性があるなら、行政書士が弁護士が戸籍謄本を入手できますが、それは法的敵続きのためめで、それ以外の理由で戸籍に入手は出来ません。ただ、戸籍が無くとも地道な調査によって住所が判明するケースが多いです。

また、企業の個人情報を盗み出すのも厳禁です。

業界の健全化はどんどんと進んでいますが、未だに存在する僅かな違法探偵社や、探偵社を名乗る詐欺組織には気を付けてください。

芸能人の家を探して欲しい

時たま、好きな芸能人の自宅を調べて欲しいという依頼をされる方が居ますが、もちろんこれも違法行為です。

芸能人の自宅を追うファンは非常に多いですが、そうした行いはストーカー規制法違反、もしくはプライバシーの侵害などに該当する恐れがあります。

また、インターネット上に情報を流出させれば、相手から訴訟を起こされる可能性は十分にあります。

情報のみだりな拡散については、かつてジャニーズ事務所と芸能週刊誌との間で下された判決がありますので参考にしてください。

【事件名】SMAP追っかけ本事件A
【年月日】平成9年6月23日
東京地裁 平成9年(ネ)第3114号、第3595号、平成10年(オ)第1498号、平成8年(ワ)第21783号 出版差止等請求事件

以下判決文

「原告事務所所属のタレント(原告タレントらを含む。)の実家や自宅の所在地が市・区以下の町名まで特定して示され、その場所を示す地図と、自宅等の写真とを掲載している。地図には最寄り駅や付近の目印となる施設、商店などが記載されており、この地図を持って最寄り駅に出向きさえすれば、これらの情報によって自宅等を捜し出すことのできる内容になっている」

「本件書籍の内容は、前記認定のとおり、公益を目的とするものではなく、「おっかけ」を助長することにより被告らの営利を図るものであり、そのような性質を有する本件書籍の出版、販売という表現・出版の自由よりも、原告タレントらの人格的利益の保護が優先するものというべきであり、表現・出版の自由ということを考慮しても、本件書籍の出版、販売は原告タレントらの人格的利益を侵害する違法な行為というほかはない。」

(判決文より引用)

また、ストーカー規制法違反で逮捕されたファンは数知れません。

応援している人に心理的負担や恐怖を与えないためにも、自宅の特定だけは止めましょう。

まとめ

所在調査は非常にデリケートな調査であることがお分かり頂けたと思います。

違法性がある調査は探偵社サイドから断るのが通例ですが、もしも上記の依頼をOKされたら、今度は依頼者である貴方が危なくなります。違法性がある調査は早めに諦め、調査手法に違法性がある場合には、別の方法を探偵に提案してもらいましょう。