浮気相手と本気の恋愛に至る人々の心理

人々は、なぜ浮気で本気になってしまうのか考えたことはありますか?

実は、私もこの点について昔から不可思議に思い続けていました。探偵として浮気をする人々を見ていると「浮気なら浮気のまま終わらせれば良いのでは?」と、つい首をかしげていたものです。

探偵になりたての頃、私は浮気をする人間たちは、その全てが遊びだと思っていました。

だかこそ、その遊びによって依頼者は傷つき、探偵に浮気調査を依頼してくるものだと思っていたのです。

しかし、浮気調査を続けていく中で、その中には浮気ではなく本気になった不倫というもの、むしろ、不倫というにはあまりにも純粋過ぎるような男女関係を眼にすることになりました。

探偵というのは、こうした場面を良く見るものです。

普通の探偵なら、それは全て仕事としてその奥まで探ろうとは思わないのでしょうが、私はそうではなく、次第に男女の関係についての理解を深めていったのです。

はじめは誰でも遊び

浮気をはじめる時というのは、誰もが遊びでしかありません。

遊びというと語弊があるかもしれません。また、浮気をするとき、誰でも相手を傷つけようとは思ってはいません。

大半の人の場合、性的な欲求や、寂しさを埋めるため、もしくは恋愛の興奮を味わうためだけに浮気をしています。

 

このまま関係が続いていれば、誰でも浮気は浮気のままで済むでしょう。また、探偵が調査に入り、浮気調査の報告書を依頼者が手に入れれば、それだけで相手は浮気相手との関係を断つかもしれません。

誰だって今の幸せを手放したくはありません。今のパートナーを心の底から嫌いであることも、子供を捨てようと思うことも、現在の地位や、築き上げてきたものを捨てようと思うほど、浮気をする二元は愚かではないのです。

 

ところが、浮気を続けて行く中で、その浮気がついに本物になってしまうこともあります。

 

恋愛関係が続けば、感情的な方から本気になる

浮気関係を続けている男女は、その関係の中で自然とお互いの気持ちに気が付いていくものです。

はじめの頃は、誰もが自分の感情しか確かめることが出来ません。しかし、浮気をしていくなかで、浮気相手の愛情も多く受けることになります。

浮気が本気になる瞬間というのは、互いに愛し合っていることを確認してしまった時に訪れるのでしょう。

相手の感情に興味が無かったり、相手にどう思われているのか?どちらかがそう思っているなら、その関係は遊びのまま無事に終わるはずです。

しかし、相手の感情に気が付いてしまった時、そして浮気相手の感情に気が付いてしまった時、浮気はついに踏み越えてはならない一線を越えていくのです。

 

罪悪感がもたらす効果

浮気が本気になってしまった時、そこには必ず罪悪感が伴っていきます。

特に配偶者が居る側のほうは、罪悪感によって自分をセーブしやすく、自分が浮気相手に本気になっていると気が付いた時や、相手が自分に本気になっていることを知った時、一度は相手を拒絶しようとする言動が露わになるはずです。

しかし、その瞬間、罪悪感がブレーキになる人間もいれば、なかにはその抑圧を利用し、さらに相手への愛情を深めてしまう人間もいるのです。

 

罪悪感が愛情を確認する手助けになってしまう

人にとって、罪悪感を感じるということは、危険からの自らを遠ざける効果があります。犯罪を犯すのも、不正を行うのも、人は罪悪感によってブレーキを掛けています。

この罪悪感により、多くの人は浮気をせずにすむのですが、その罪悪感によって愛情をより強く確認してしまうのは、人間の設計上の大きなミスかもしれません。

人への愛情というのは、誰もそれを客観的に判断し、数値化し、公平に確認することが出来ないものです。

自分の恋人ですら、本当に愛しているのか分からず、そのまま結婚してしまい、その後すぐに離婚するような人もいるのですから、これほど難しいものはありません。

 

ただ一つ、罪悪感だけは愛情をはっきりとさせる測りの役目を果たします。愛してはならない、近づいてはならない、会話もしてはならないという自制心があるにも関わらず、その気持ちと相反して、相手と会いたい、話したいという気持ちが強いほど、人は激しい葛藤を覚えます。そして、葛藤した末に、自制心に抗い続けるもう一つの感情・・・

つまり、「愛情」に気が付いてしまった時、人はそこに真実の愛を見たような気持になるでしょう。その気持ちは恐ろしいほど純粋であり、さらには罪悪感に抗おうとより強くなっています。この事実に気が付いてしまったら、もう人は自分の気持ちに嘘はつけません。

愛しているという事実はハッキリと目に焼き付いてしまうのです。

この人の心の仕組みこそ、不倫という危険な恋愛に人がのめり込んでしまう仕組みのようなものです。とくに生真面目な人間で、道徳心の高く純粋な人間ほど、この仕組みが強く働いてしまい、浮気相手と本気になってしまうのです。

 

強く愛してくれる人間を拒絶できない

自分を強く愛してくれる人間を拒めるほど、理性的な人間はそう多くありません。特に女性は、少しでも好意のある男性から強い愛情を与えられたら、その愛情の分だけ相手を好きになってしまう人も多いのではないでしょうか?

男性は、自分を愛してくれるからといって、そのぶん愛情を返すという優しい発想をする人はあまり多くありません。

しかし、中には愛された分だけ、相手を好きになってしまう純粋な男性もしばしば。。。そうした男性ほど、浮気相手との本気の恋愛にずぶずぶとハマっていきます。

 

本気の浮気はやはりリスクが大きい

リスクの大きさゆえに、人は浮気から本気の恋愛に発展していきます。

また、自分の気持ちに正直で純粋な人間ほど、浮気相手との本気の恋愛にのめり込んでしまうものです。

しかし、やはり愛情というのは人を純粋で美しくする一方、大きな犠牲を支払わせる危険性も孕んでいます。

傷つける人間は多く、敵も多く作るでしょう、また雇われた探偵にその詳細を調査され、慰謝料請求を受けるかもしれません。

 

それだけの犠牲を支払う覚悟があるなら、実際のところ、二人の関係はもしかしたら幸せなもになるかもしれません。

リスクの大きさに見合うだけの幸せが手に入るとは思えませんが。それでも、自分の気持ちに純粋に生きるがあまり、愚かな本気の不倫関係に陥ってしまった男女の写真を撮りながら思うのは、そこには、確かに愛があり、恋もあるということだけです。

ただ、だからといって探偵は調査の結果を無かったことには出来ません。

また、依頼者もそれを許しはしません。純粋さとは、時として人を魅了し、傷つけるものなのですから。