結婚前調査で過去や現在の病気・精神疾患に関する調査は可能なのか

結婚後に気になることとして、配偶者の健康があります。

特に結婚相手が過去に病歴や通院歴を持っている場合は、結婚後にそれが露見し、夫婦生活のリスクになることがあります。

では、そうしたリスクを結婚前調査によって把握する事は可能なのでしょうか?

過去の病歴や通院歴に関する調査は難しい?

病歴や通院歴に関する調査というのは、実は大変難しいものです。

その理由については項目ごとに詳しく説明させて頂きますので、以下をご覧ください。

正確な通院歴を調べる

過去に通っていた病院が仮に解っていたとしても、詳しい症状や、病院に通っていた期間などを病院側に問い合わせてもまず教えてくれません。

これには個人情報保護法も関係ありますが、もっとも大きく関係しているのは医療従事者が守らなくてはいけない『守秘義務』が関係しています。

この守秘義務は探偵業を行う人間にも課せられていますが、この守秘義務を破ってしまうと、業者は営業許可を取り消され、二度とその業務を行えなくなっていまいます。

これと同様に、医者、看護師、医療事務などに携わる全ての病院関係者は、患者の情報を濫りに第三者に教える事はできないため、警察でも礼状が無ければ患者の記録を紹介を強制することはできない決まりになっています。

通院した病院が解らない

過去の通院歴からその症状や、現在の回復度合いを測ろうにも、まずは症状のあった時期に通っていた病院を調べなくてはなりません。

しかし、その病院を調べるためには、当然病院名やその連絡先を知らなくてはなりませんが、これは本人の口や通院カードなどから調べるしかないので、探偵が過去に通っていた病院について正確な情報を得る事はできません。

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ただ、この点に関しては依頼者の努力次第で解決できる問題なので、決して不可能なわけではありません。

過去の通院歴について話したがる人が少ない

過去に病院に通って居たり、仕事を休んだ事を知っている人間は居ても、その詳しい症状について聞かされている人間はごくわずかです。

また、そうした人間は調査対象者と強い信頼関係にある事が多く、第三者に対して詳しい病状などをペラペラと喋るような真似は殆どありません。

そのため、例え聞き込みを行ったとしても、当時の症状について詳し知ることはできず、おおまかな病状予測を立てる程度にとどまる事の方が多いのです。

 

通院歴を調べられる場合

しかし、かといって過去の通院歴を調べられない訳ではありません。

直接、シンプルな方法で情報を得ることはできずとも、多少回りくどいですが以下の様な方法を使い、探偵は過去の通院歴について調べる事が可能です。

現在も病院に通院している

もしも現在も病院に通院して言う場合は、現在の病状についての情報を集める事ができます。

この場合、最も多く行われているのが、尾行によって直接どの科に通院しているのかや、処方された薬の種類について確認する方法です。

ただ、この場合は通院する日時が解っていない場合が多いので、1~3日程の調査期間が必要な場合もあります。

過去に病院に通院していた記録が手元にある

過去に病院に通院していた記録(処方箋、診断書、領収書など)がある場合には、その情報をもとに過去の病状や現在の病状について確認する事が可能です。

この場合は、聞き込みや電調(電話で行う調査の略称)によって調査を行うのが一般的ですが、前述の通り、病院関係者は容易な事では患者の情報を漏らしませんので、そう上手く行く事のほうが少ないです。

ただ、病院関係者でなければ守秘義務は存在しませんし、個人情報保護法も適応されません。

そこで、探偵は過去の通院先が解った場合には、そこに長く通院している人間に聞き込みを行い、対象者の当時の状態などを確認することになります。

特に病院に入院してる場合には、患者同士の交流もかなりあるので、同じ病棟に同時期に入院していた人間から話を聞ければ、詳しい当時の様子を探る事が可能でしょう。

勤務先からの聞き込み

勤務中に重度の疾患を患った場合、かならず休職の手続きか、退職するなどして治療に専念することになるはずです。

その場合、当時の対象者の上司が、本人の詳しい病状などを知っている事が多いので、こうした人物に上手く聞き込みを行えば、知り得なかった過去の事実について話してくれる場合があります。

しかし、部下の病床を、なんの目的かも解らない相手に簡単に他人に教えるような人間はいません。

そこで、ここではあえて結婚調査を行っていることを告げ、正直な意見を述べてもらうよう努める探偵も多いです。

その他の方法

過去の病状に関しては、主に聞き込みによってしか症状を判断することはできませんが、現在の病状については尾行や張り込みなどの行動調査によって判明指せる事ができます。

とくに精神疾患の場合、症状によっては大声を出したり暴れまわるような行動がみられる場合もあるため、監視活動を行っていれば、そのような行動の兆候を捉える事も不可能ではありません。

精神疾患に関する調査の注意点

精神疾患に関する調査は、本人の生まれもった性質などが第三者によって不当な差別を受ける恐れがあるため、差別調査として断る探偵社もいます。

また、仮にこうした調査が行えたとしても、現状回復しているようであれば、少し様子を見て二人の関係を見守ってあげるのが、本人達の幸せに繋がるかもしれません。

結婚前調査では過去の精神疾患に関する調査は出来るのか?

結婚後のリスクを考える上で、やはりどうしても考えざるを得ないのが、精神的問題。

すなわち、結婚相手が精神疾患に陥るリスクがどの程度存在するかです。

この様な事を言うと、疾患者への差別と受け取られる場合もあるかもしれませんが、ここで語られるのは結婚後におけるリスクの問題であり、精神疾患者に対する不当な差別意識を増長させるものではありません。

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しかしながら、差別的な意見とはまったく関係なく見ても、やはり精神疾患と離婚の関係性は高いため、それを無視して結婚をしてしまっては誰も望まない結果を生みだしてしまう可能性が残されてしまいます。

それでは、探偵社が行う結婚調査では、調査対象者の過去の精神疾患について調べる事が可能なのでしょうか?

 

探偵社は精神疾患についての調査を行う事が出来る

結婚調査の範囲に、過去の疾病などに関する調査を行えるとしている探偵社は多いですが、その範囲には怪我や肉体的病気以外にも精神的疾病も調査の範囲に含んでいる場合があります。

ただ、かといってもその調査方法には以下の様な制限が含まれているので、探偵社に無理な調査をお願してはいけません。

病院のカルテなどを見る事は出来ない

病院のカルテを見る事は、例え警察官であっても捜査のための許可を申請しなければならないため、民間人が見る事はほぼ不可能と考えて良いでしょう。

もちろん、探偵も捜査権を持たない民間人の一人ですから、幾らお金を積んだ所で病院がカルテや通院歴などを見せてくれる事はありません。

また、もしも金銭を渡すなどして病院側からカルテや通院歴を見せてもらった場合、病院が側は医師法違反、守秘義務違反として医師免許や営業権の剥奪、もしくは起訴される場合も考えられますから、めったな事でカルテを他人に譲り渡すような真似は出来ません。

医師や看護師などに直接聞き込みを行う

医師や看護師などに直接聞き込みを行ったとしても、精神疾患に関する情報を得ることは大変難しいでしょう。

なぜなら、病院に通っていたという情報のみであれば他の疾病であれば、詳しい病症などは話してくれなくとも『ここに通っていましたね』程度の情報なら聞き出す事は簡単ですし、守秘義務の違反とはなりえません。

しかし、精神疾患は患者自身がその疾病を他人に知られたく無いため、医師や看護師なども患者のプライバシーに関しては相当配慮して行動します。

そのため、病院関係者に対して聞き込みを行ったとしても、精神疾患に関する情報はなかなか得られ憎く、2,3度程度の通院ではまず情報を得られないと言って良いでしょう。

 

過去の精神疾患を調べるために探偵が行える調査

過去の精神疾患を調べるために探偵が行える方法は限られたものになります。

しかし、地道な調査を得意としている探偵にとって、この手の調査は朝飯前。様々な所から得られた断片的な情報を組み合わせ、過去の精神疾患に関する調査を行う事が可能となります。

友人、知人からの聞き込み

精神疾患を発症してしまった場合、その病状が重ければ当然仕事にも支障が出るため、仕事を止めざるを得ない人も沢山います。

その場合、対象者の友人や知人が対象者の病症などに詳しく、一時的に生活の援助をしていた可能性もあるため、聞き込みによって情報を得る事が可能です。

実家周辺の住民への聞き込み

精神疾患などで仕事を止めざるを得なくなってしまった人間は、生活保護などを受けない限り、多くの人間が実家などに一旦帰って来る事があります。

この時、精神疾患についての噂が近隣に流れている場合もあるため、聞き込みを行えば何時頃実家に帰ってきたのか、通っている病院はどこか等の詳しい話を聞く事が可能です。

ただ、近隣住民からの聞き込みは2次情報(信ぴょう性が薄い情報)である事が多く、真実を得るためには幾度も確認作業を行い、偽の情報を振り分ける必要があります。

対象者への聞き込み

対象者への直調(本人への聞き込み)によって過去の精神疾患に関する情報を聞ける場合もあります。

この場合、探偵は一般人に扮して対象者に接近して情報を得る必要があります。

運が良ければ一度の接触で話しを聞けるかもしれませんが、相手からの信用を得る必要もあるため、2度、3度と言った具合に接触を繰り返しながら次第に情報を集めるという方法もあります。

 

精神疾患は離婚につながりやすいという現実

厚生省の統計によれば、現在の精神疾患者の数は常に上昇傾向にあり、現在ではおよそ320万人もの人間がなんらかの精神的疾病に悩まされていると言います。

こうした人間が家族に出た場合、やはり家族の手厚いサポートが必要となるわけですが、これが夫や妻となると、残された配偶者への負担があまりにも大きく成り過ぎるため、結婚生活が上手く行かなくなる場合が殆どです。

私も探偵をやっていた頃、多くの離婚者を見てきましたが、近年では離婚事由の欄に『精神病のため』と書いた依頼者が多く、なんとも悲しい気持ちになったものです。

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この様な事が起きないためにも、結婚前にはやはりリスクを意識して行動しなければなりません。

もしも相手が過去の精神疾患について隠している可能性があるなら、事前にその事実を知り、結婚についての決断を行わなければならないのです。