2000年初頭から次第にその被害数を増やしていると言われるストーカー犯罪。
また、被害の件数が増えていくと共に、探偵業界でもストーカー調査の需要が増え始めています。
それでは、探偵はどうやってストーカーを調査するのか?
そうした情報はあまり探偵社のHPになどには書かれていません。
となれば、やはり依頼者も色々と不安になるでしょう。
そこで、今回は探偵が行うストーカー調査の具体的な手法について詳しくご説明させて頂きます。
ストーカー調査の方法は案件と会社によって違う
ストーカー調査の方法は、主に『張り込み』『カメラの監視』『尾行』の三つの方法で行うことになります。
先に断らせて頂きますが、ストーカー調査の方法は案件によっても大きく変わりますが、探偵社の方針によっても変わってくるので注意が必要です。
同じ案件であっても、監視カメラを設置するのか、それとも直接人員を配置して張り込みをするのかなど、かなり大きな違いが出てきます。
また、調査方法の違いは調査料金の違いに大きく影響しますので、探偵社に相談するまえに、どんな調査方法が存在するのか、あらかじめ知っておくことが大切です。
調査方法1『張り込み』
ストーカー調査の基本となるのが、対象者の自宅や勤務先周辺で行う張り込みです。
ストーカーは初めは無言電話や嫌がらせメッセージなどで被害者に恐怖を与えていきますが、その行動が次第にエスカレートしはじめると、今度は自宅や勤務先周辺に現れてストーキング(尾行)をしたり、自宅のドアや窓に嫌がらせをしはじめることが多いです。
また、本人の様子を一目みようと、自宅の付近で張り込んでいることもあります。
そこで、探偵は対象者の自宅や勤務先周辺に調査員を置き、長時間にわたって張り込みをします。
張り込み調査員の数は?
調査に使う調査員(探偵)の数は、調査費用に直接影響してきます。だからこそ、出来るだけ少ない人数で張り込みをしてもらいたい依頼者が多いでしょう。
しかし、ストーカー調査に限っては、場合によっては浮気調査よりも多くの張り込み人員が必要になります。
人数が沢山必要になる状況とは、ストーカー犯がどこから現れるか解らないような状況の時です。例えば一軒家の場合で、自宅前にしか道路が無ければ、当然張り込む箇所は自宅前だけに限られます。
ですが、もしも集合住宅やマンションとなると出入り口は多く、さらに人の出入りが激しいので、出入り口の数+サブの調査員が必要になるでしょう。
調査方法2『証拠撮影』
張り込みが難しい場所では、監視カメラを使用してストーカーの姿を確認することがあります。
使用する監視カメラは暗所での撮影が可能なモデルを使うことが多いですが、カメラそのものが目立ってしまうとストーカーが姿を現さないので、一見カメラが無いように加工された特殊な機材を使うことも多いです。
また、カメラの映像をリアルタイムで近くの調査員が受信し、ストーカーの出現に身構えることも可能です。
ストーカー行為の証拠撮影のため
監視カメラを使う最大の利点は、ストーカー行為の証拠をしっかりとカメラに収められることです。
ストーカー被害者が警察に相談しても取り合ってもらえないのは、ストーキングの被害にかんする証拠があまりにも少ないからです。いやがらせはあっても、自宅の周辺に現れていることを証明できないと、警察は本腰を入れて行動してくれません。
監視カメラは基本的に自宅の周辺に設置されます。ストーカーが自宅周辺に現れ、何か怪しい行動(いやがらせ)をしているなら、かなり近い場所で撮影することが可能です。
モニター中にストーカー犯が現れたら?
監視カメラでモニター中にもしもストーカー犯が現れたら、その場で探偵は二つの行動に出ることになります。
1つ目は、いやがらせやストーカー行為による現行犯逮捕です。かなり悪質な行為で、見るからにストーカーだと解るようなら、その場で探偵がストーカーを現行犯逮捕することがあります。(現行犯逮捕は警察でなくとも出来ます)
2つ目は、ストーカーと思わしき人物を追跡し、その住所、電話番号、本人名前などの様々な情報を集めます。自宅周辺に出没したものの、周辺に立って自宅を見ていただけでは、とても現行犯逮捕はできません。また、危険なストーカー犯の場合、民間人である探偵が何の武器もなく現行犯逮捕に挑むことが出来ないかもしれません。
そんな状況でも、尾行をして本人を特定すれば、ストーカー犯かどうか解るかもしれません。また、自宅付近に何度も現れ、自宅を見ている様子を証拠として残しておけば、ストーカー行為として立証することが可能かもしれないのです。
調査方法3『尾行』
尾行による調査は、移動中の被害者の周辺にストーカー犯が現れないか確認するためのものです。
世間一般のイメージでは、ストーカー犯は対象者の後を終始尾行しているように思われるでしょう。
また、ストーカー被害を受けている人もそう考えており、探偵に自分の尾行を依頼し、周辺にストーカーが現れないか確認してほしいと頼まれることがあります。
依頼者を距離を取って尾行
依頼者の周辺に現れるストーカーを見つけるには、次のような位置関係でストーカー犯を見つけなければなりません。
←進行方向【依頼者】←【ストーカー】←【探偵】
この図を見て解る通り、依頼者と探偵の間にストーカーが現れるように尾行する必要があります。もしもストーカーが現れ、本当に対象者を尾行しているなら、その後ろを歩く探偵を見つけたら、その場を離れてしまうからです。
しかし、ストーカーが離れたからといって探偵の仕事は成功するわけではありません。
探偵が行うストーカー調査の目的は、あくまで「ストーカー犯の発見」と「ストーカー行為の証拠取」です。だからこそ、探偵は距離を取り、できるだけストーカーを後ろから捉えらえる距離を測りながら尾行を行います。
ストーカーらしき人物を見つけたら?
尾行中にストーカーらしき人物をみつけたら、続いてストーカーがどのように尾行をしているのかを全て映像証拠として残します。もしもその最中にストーカーが被害者に接近し、危害を及ぼそうとするなら、その場で現行犯逮捕を行います。
もしも危害を及ぼさず、そのまま対象者を見送るようなら、今度はストーカーに対する尾行(カウンター・テイル)を行うことになります。
ストーカー調査は効果がある?
ストーカーが本当に表れているなら、ストーカー調査は間違いなく効果があります。
しかし、その一方でストーカーが現れなかった場合には、調査は空振りとなることでしょう。
もしもストーカーに狙われていることが確実で、警察も真剣な対応をしてくれないのなら、探偵に調査を相談してください。きっと貴方の力になれるはずです。
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