どこからストーカーになる?ストーキングの線引き

 

探偵事務所には様々な人探し案件が舞い込みます。

しかし、最近はストーカー規制法の関係や、探偵がストーカーに利用される事件が発生したため、依頼者がストーカーではないか確認する探偵事務所が増えています。

そこで、今回はかなり際どい異性関係にまつわる人探しの依頼を探偵事務所を受けてくれるのかについて解説させて頂きます。

 

ストーカーの定義をおさらい

 

自分の調査内容がストーカー行為にあたるのか知る前に、まずはストーカー行為の定義についておさらいします。

ストーカー行為の定義は「ストーカー規制法」という法律によって定められています。

ちなみに、この法律は改正が毎年のように起こるので、ここでは2016年12月現在の定義をご紹介します。

 

【ストーカーの定義】

・勤務先や自宅や学校で待ち伏せたり、押しかけたり、つきまとうこと

 

・行動を監視し、なおかつ監視を告げること

 

・嫌がる相手に交際を要求する、または会うことを要求する

 

・被害者にたいする嫌がらせ(汚物の送付、脅迫文や名誉棄損、大声でドアの外から呼びかける、器物破損や誹謗中傷などもふくむ)

 

・電話やFAX、メールなどで、本人が嫌がることを行う(無言電話や連続着信など)

 

・SNS上のコメントやメッセージで執拗な行動にでる

 

【つきまといの定義】

つきまといとは「特定の人物に対して、恋愛感情や、類似する好意のため、または感情が満たされることがなかったための復讐のために行う行為」と定義されています。

では、この定義を踏まえた上で、探偵事務所に寄せられがちなストーカーらしき案件が本当にストーカー行為に該当するのか見ていきたいと思います。

 

一目ぼれ相手を探すのはストーカー?

探偵事務所には、よく「一目ぼれした相手を探してほしい」という依頼がやってきます。

この手の調査は、探偵いがいに頼める相手もおらず、なおかつ非常に難しい調査が多いので、費用も高いことが多いです。しかし、それでも探したいという人は多いです。

ただし、この調査を依頼すること自体、ストーカー規制法に該当する恐れは十分にあります。

 

探し出すのはセーフ?

 

探偵に依頼して特定の人物を探し出すことは法律に違反するものではありません。

ある特定の人間の住所や名前を調べることは、ストーカーでなくとも一般的に行われることです。

ただ、問題はそこに「好意」が絡んでいることです。

 

探し出したあと、対象者に依頼者がつきまとった場合にはアウト?

 

一目ぼれの相手を仮に探し出したとしても、探偵自身はストーカーとしては扱われないでしょう。

ただ、見つけ出したあと、依頼者が対象者に対してつきまとった場合には、ストーカー規制法違反となります。

 

告白をするならOKか?

見ず知らずの人間に告白をすることはストーカー規制法には当たりません。

もし告白をするだけでストーカー扱いをされたら、自由恋愛の権利そのものが侵害されるからです。

ただし、告白を一度ならいいものの、本人に恐怖を与えるほどに繰り返すことや、脅迫めいた行動に出ればストーカー禁止法違反となるでしょう。

実際に、一目ぼれをした女子高校生に対して中年男性が何度も告白文を渡した結果、ストーカー規制法違反で逮捕されています。

 

相手に不快感を与えた時点でストーカーとなる

 

一目ぼれ相手を見つけるのはセーフだとしても、その相手に不快感を与えるような真似をしたら、即座にストーカー規制法違反に抵触すると思って良いです。

特に、告白の方法には最大限の注意を払うことが大切ですが、その点に関して、探偵は関与できません。

もしも危険だと思えば、探偵事務所のほうで依頼を断るでしょう。

 

昔の恋人を探すのはストーカー?

「昔の恋人を探して欲しい」という依頼も探偵事務所には多く寄せられます。

この手の依頼をしてくるのは大抵男性で、なんらかの理由で過去の恋人のことが忘れられず、いまだに思い続けているパターンが多いです。

 

恋人と連絡がとれなくなった理由

 

過去の恋人と連絡がとれなくなった理由について、相談先の探偵事務所に必ず聞かれるはずです。

なぜなら、探偵は「この依頼者のストーカーのせいで恋人が逃げたのでは?」と疑うからです。

実際に、ストーカー行為を働いて接近禁止令まで出された人間が、昔の恋人を探して欲しいといって探偵事務所にやってくることがあります。

こうした依頼を、何のチェックもなしに受けることはありません。もしも嘘をついたりすれば、当然依頼を断ることになります。

 

恋人と会って何をするのか?

昔の恋人と会いたいと思う人は、恋人との復縁を考えています。

そう考えること自体悪いことではありませんし、復縁によってその後結婚する例も珍しくありません。

ただ、探偵まで雇って復縁を考える人は、かなり危険な人が多いです。

そのときにはストーカーでは無かったものが、依頼を受けて対象者の連絡先を教えた直後にストーカー化する恐れもあるからです。

このような理由から、探偵業界では今「昔の恋人を探して欲しい」という依頼には神経質になっています。

相談しても受け入れてもらえない事が多いので気を付けてください。

 

別れた夫や妻を探すのはストーカー?

 

別れた元夫や妻を探して欲しいという依頼も探偵事務所には多くやってきます。

ただ、この依頼に関してはあまりにも危険なものが多く、最も断られやすい案件だと思ってください。

 

DV加害者が元配偶者を探していることが多い

探偵に元配偶者を探して欲しいと依頼される人は元DV加害者などが多いです。

実際に、かつて私もこのような案件を経験した結果、相手が警察のシェルターと思わしき場所にいたことが判明し、調査そのものを中止する事件に遭遇したことがあります。

DV加害者は、逃げた相手を何年にも渡って執拗に追い続けます。

その結果、悲惨な事件につながる可能性も高いので、探偵事務所では最も警戒している依頼者と言っても過言ではありません。

 

子供の誘拐

次に恐ろしいのは、別れた配偶者に親権を取られ、引っ越し先もわからなくなったことから、その住所を探し出し、子供に無理やり会いに行こうとするケースです。

ストーカー規制法に関係はありませんが、よくあることなので、探偵も注意を払っています。

ここでただ会うだけなら良いのですが、中には時折そのまま子供を誘拐するような危険な人もいます。

こうなると、いくら元配偶者といえ誘拐事件となるので、探偵は依頼者には十分警戒します。

 

元配偶者を探す正当な理由は?

 

元配偶者を探す正当な理由として、子供の問題があげられます。

離婚後、子供が病気になってしまったり、その他の多くのトラブルにまみれているため、元配偶者に助けを求めたいという場合には、ストーカー規制法違反にはあたらないでしょう。

他にも、養育費の問題、資産の問題など、正当な理由があれば問題ありません。

 

もしも調査中にストーカーだと判明したら?

 

   もしも調査の最中に依頼者がストーカーであると判明したら、その場で調査は中止されます。また、依頼者の嘘が原因で調査が中止されたので、料金の全額返金は望めません。

さらに、ストーカー行為が明らかであるなら、探偵が警察に通報することもありえます。

これから依頼を考えている人は、自分がストーカーだと感づいているなら、探偵への依頼は絶対に行わないでください。