探偵社が行う浮気調査の対象者は一般家庭の人間が中心であり、その浮気相手も一般の方が殆どです。
しかし、中には対象者は一般的でも、その浮気相手がとんでもない大物だという出来ごともあるのです。
相談内容
探偵社に無料相談のメールを送ったのは、30代半ばのサラリーマンの男性でした。
どうやら奥さんに浮気の疑いがあるらしく、なんとか浮気の事実を見極めてその行為をやめさせたいと考えているようでした。
しかし、仕事で忙しく家に居る時間も少ないためか、携帯電話の中身を見る機会もないため、本格的な浮気調査を探偵社に依頼することを検討していました。
依頼内容
今回の調査で対象者となったのは依頼者の妻である20代後半の女性です。
職業は主婦であり、小学生の子供は一人。大の野球ファンで、某地元プロ野球チームのファンクラブにも入っているとのこと。
日中は大抵家にいるものの、好きな野球チームのおっかっけのような事もしているようで、閉幕後のキャンプ練習を見に遠出したり、好きな選手のサイン会にも頻繁に出かけているとのことでした。
しかし、依頼者は仕事で忙しく、日中の対象者の行動については詳しくわからないと事。浮気をしているにしても、恐らく日中のどこから、夜間の野球観戦に出かけるとみせかけて浮気相手と接触しているのではないかと疑っていました。
そこで探偵社は、まずは夜間に限定して浮気調査を行い、そこで浮気が発覚しなければ日中の調査に切り替えることを提案しました。
調査開始
調査の開始場所は依頼者の自宅からであり、その夜、対象者は何時も通り野球の観戦に出かける所でした。
そして調査開始時刻になると、時間きっかりに対象者が自宅から出てきて駅の方向へ歩き始めました。
こちらも徒歩で距離を離して尾行。夜間ということもあり、相手の警戒心も高まっていますから下手に距離を詰めることは出来ません。
すると、対象者は急に立ち止まると、周囲の様子を2,3度確認してから、なんと路肩に止めてあったワンボックスカーの中へと乗り込んでしまいました。
まずいと思ったのもつかの間、すぐに車は発進。後方で待機していた車を無線で呼びながら、とにかく車の後を追ってこちらも走りはじめました。
この様な状況下で、探偵はとにかく足をつかって車を追い、後方の車が追い付くまで車の行く先を目視で確認しなくてはなりません。
幸いだったのは、そこがスピードの出せない住宅街だった事で、あと少しで車のテールランプが見えなくなる所でなんとか調査車両が追いつき、息も絶え絶えの私を乗せて車両尾行が始まりました。
対象者が乗った車は県外ナンバーで、外国メーカーの高級車。
運転手が気になったのは言うまでもありませんが、車内は暗く運転中に確認するのは不可能でした。
その後、車はどこの飲食店に立ち寄ることもなく、そのままラブホテルに直行。駐車場から降りてきた対象者ともう一人の男性を撮影し、その写真を確認してみると、男性の顔に見覚えが……
「これ、どこかで見た事ない?」
と、車内の調査員数名に一眼レフの液晶画面を見て貰うと、その中の1人が「あああ!!」と、いきなり大きな声でさけんだのです。
超有名スポーツ選手の浮気
声をあげた調査員はその後、対象者がファンだという某球団の1人である野球選手のプロフィール写真をスマートフォンで見せてきたのですが、その写真と、今回対象者のホテルに入った人間の顔はそっくりそのまま。
どう見ても本人としか思えません。
しかし、ただ顔が似ているだけという可能性もあるため、依頼者に浮気相手の帰宅先と名前の確認を提案した所、依頼者からの合意を得られたため、ラブホテルから出てきて対象者と別れた車を追跡し、その住所と名前が判明しました。
その結果、やはりあの野球選手と同姓同名。
住所地も超高級マンションの一室であり、疑いの余地はありませんでした。
有名人が対象者となった場合は?
探偵社は調査の過程で、著名人のスキャンダルに出くわす事もありますが、その事実を世間の公表したり、各報道機関や週刊誌などに情報を売り渡す事も法律によって禁じられています。
しかし、一般人である依頼者に調査の結果を報告するのは義務ですので、その結果著名人が裁判や調停に持ち込まれるという事例は少なく無いのです。
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