実録浮気調査:台風の浮気旅行

浮気調査をこれから頼もうと考えている人の中には、探偵はどんな時でも、いかなり状況でも調査を行えるプロフェッショナル集団だと思っている人が居るかもしれません。

もしも本当にそう思ってくれていたら大変嬉しいことです。私だけでなく、ほかの探偵さんたちも自分の仕事に誇りを持てるはずですし、その様なプロを目指して上を目指している探偵はとても多いです。

しかしながら、現場はそう甘くはありません。

どんな状況でも調査をこなしたいのは山々ですが、さすがに探偵といえど自然の驚異には適わず、調査を行うことすら非常に危険な状況になることもあります。

相談内容

今回ご紹介する案件の依頼者は都内にお住まいのTさん(女性・40代・鮮魚主婦)です。

Tさんの旦那さんは都内の大手企業に勤める役員であり、家は都内の高級住宅地に立ついわゆるセレブの一人です。

しかし、そのような家庭で幸せな生活を送るはずだったTさんのもとに不幸が訪れたのは1年程前のことでした。

その不幸とは、その様な家庭でありがちの浮気問題です。

うちは大丈夫だろうと思っていたTさんはショックを隠し切れず、旦那さんとの口論の末、そのまま精神疾患に掛かかり、探偵社への相談時にもいまだに通院が欠かせない状態だと仰っていました。

しかし、そんなTさんを気遣う事もせず、旦那さんは未だに浮気相手と関係を持ち続けているとのこと。その傲慢さについに我慢出来なくなったTさんはついに離婚を決意。資産の分割が進まない場合に備えて慰謝料請求を行うことを弁護士に進められ、そのための証拠をとるために探偵社に相談に来られたのです。

 

依頼内容

Tさんが旦那さんの浮気に気が付いたのは以下の様な要因からでした。

 

旦那さんもとに掛かってきた電話

ある日の休日、旦那さんが携帯電話を忘れたままゴルフに出かけてしまいました。

そうとは気が付かずに家事をしていると、寝室で携帯電話が鳴る音がしたそうです。

何だろうと寝室に向かうと、そこには旦那さんの携帯。

もしかしたら、ゴルフ仲間から連絡だろうかと思って着信を見てみると、相手は知らない女性です。これも仕事相手か部下かと思い電話に出て「もしもし」と言った途端に、相手が急に電話を切ってしまいました。

ここから浮気を疑った奥さんは、そのままスマホの中身を確認してみると、浮気相手とのやりとりや、頻繁に通話をしている履歴を発見。

これが切っ掛けで奥さんは旦那さんの浮気を確信し、そのまま帰宅した旦那さんと激しい口論に発展しました。

 

ただ、旦那さんは浮気の事実を認めたものの「誰のおかげでこの生活が出来ていると思っているんだ!」「そんなに嫌なら家を出ていけ!ただし、子供の親権は私のものだ!」と非常に強い口調でTさんを脅したそうです。

また、その後夫婦喧嘩になるたびに旦那さんはTさんに対してDVを与える様になり、夫婦関係はさらに悪化していったそうです。

しかしそれ以降、旦那さんは携帯電話を肌身離さず持ち歩くようになり、携帯にロックも掛けて中身を見られない様にしていたそうです。

そこでTさんと探偵社の協議の結果、最も浮気の可能性が高いと思われる出張時に調査を入れる予定で調整を進め、調査員3名による複数回の調査が行われることとなりました。

 

調査開始

対象者の出張予定日、自宅から新幹線にのって東北地方に向かう予定の対象者の尾行が開始されました。

しかし、尾行を続けていると、対象者はなぜか品川駅でおり、そのまま羽田行のモノレールに乗車、そのまま羽田空港の中へと入って行ってしまったのです。

そこで対象者がチケットを受け取るようすを確認。沖縄行きのチケットを2枚購入していることを確認すると、そのチケットと同じものをこちらも購入し、何とか調査を続行することが出来ました。

空港のチェックを抜け搭乗ゲート付近で張り込みを行っていると、そこで一人の女性と合流。相手は20代後半位の若い女性で、大き目のキャリーバックを引きながらやってきました。

 

この女性が浮気相手かと思いカメラのシャッターを切ていると、搭乗ゲート内にアナウンスが響きはじめました。

 

「沖縄行き~便は、天候悪化のため飛行を延期させて頂きます」

 

その便は私達が乗る3つ程後の便であったため、ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間、ふと気が付いて私は慌てて天気予報を確認しました。

すると、なんとか沖縄方面にすでに台風が接近しており、私たちが到着した日の夜から翌日にかけて台風が通過する予定になっているではありませんか。

これはマズイ事になると思いましたが、それでも調査は続けなければならず、私達は対象者達とともに飛行機に搭乗。そのまま沖縄へと向かいました。

那覇空港に到着後、付近は激しい風に見舞われていました。

その中をタクシーで移動する対象者と、その後を追う私たち。

しかし、対象者達が到着したホテルはすでに満室となっており、私たちは止む無く近くのレンタカーショップに向かって車両を借り、その車をホテル周辺に置いて張り込みを行いながら、別のホテルの予約を行っていました。

しかし、次第に風がどんどんと強くなって行き、張り込みを行っている車の揺れもどんどんと激しくなってきました。雨もひどくなり、ワイパーをかけてもホテルの出入り口を見るのがやっとになってきます。

 

「このままじゃ、張り込み車ごと吹き飛ばされるんじゃ・・・」

 

そんな不安を誰かが口にした後、付近を通りかかったパトカーこちらに接近し、真隣に停車、降りてきた警察官が運転席の窓を叩き、風の音に負けないように大声で怒鳴りました。

「あんたたち!こんな所で何やってんの!観光客だろ!?はやくホテルに戻りなさい!」

と叫ぶ警察官。話を聞けば、どうやら上陸する台風は超大型であり、下手をすると車ご横転ささせかねないとの事で、付近をパトロールし警戒を促している最中だとのことでした。

そこで、私たちは会えなく調査を断念。

翌朝、台風が過ぎ去ったころを見計らって再度調査を行うことになったのです。

 

調査結果

この調査の結果、なんとかホテルに宿泊し、その後ホテルから出て来る対象者達をとらえることが出来ました。

しかし、それはただのラッキーでしかありません。もしも相手が先に動いていたら取り逃して調査は失敗。不貞行為も立証できたか分かりませんでした。

ただ、さすがに張り込み中に台風に見舞われては敵いません。警察官の注意を無視し、そのまま調査を続けていたら、私達がどうなっていた事か……対象者達も、何もあんなタイミングで不倫旅行に出掛けなくても良かったのですけどね。

この様な事は稀ですが、特に台風に見舞われやすい沖縄では良く起きることです。浮気調査の途中に探偵社から中止する連絡が入ったら、現場の探偵のためにも無理をさせず、そのまま嵐が過ぎ去るのを待ってあげてください。