浮気を治療するために現実的に取れるアプローチとして今最も注目されているのは、心理学的分野からのアプローチです。
この方法は未だ研究中であり、成功率は100%ではありませんが、次第に効果を上げているため、欧州では浮気症の男性や妻との夫婦関係を改善するためのアプローチとしても人気が高まりつつあります。
ただ、この方法は専門家でなくては行えないため、素人がやって成功するというものではありません。
しかし、カウンセリングが一体どの様に行われているかだけでも知識として入れておけば、自分のパートナーの浮気を直すのに役に立つかもしれません。
浮気をされた側への治療
浮気問題の治療は浮気をされた側からはじまります。
Step1『浮気を許す』
驚くべき事に、浮気問題のカウンセリングの最初のステップは、浮気をされた事に対する恨みや怒りを発散させ、浮気をされた事を許す所からスタートするのです。
通常ならば、浮気をされて怒らない方が不思議ですし、そう簡単に怒りなんて収まるものではありませんよね?
しかし、怒りの裏側には配偶者への愛情や欲求などがかくされており、その感情を表に出して関係修復を行う必要があるのです。
そのためには、どうしても怒りを抑えて相手を許さなくてはなりません。
具体的にどのように許すのかというと、まずは許すことへの恐怖心を捨て去らなくてはなりません。
許すことへの恐怖心とは「もしもここで許したら、相手が付け上がるのでは?」という気持ちや、「自分だけこんなに我慢するなんて、相手が得をするだけだ」という気持ちです。
この恐怖心を取り去るためには、相手と自分は他人であること、相手が浮気をしても、それは自分には特に関係無い事だと自分に言い聞かせる必要があるそうです。
Step2『なぜ怒りを感じるのかを知る』
相手の浮気ではなくなった時、それは一度自身の愛情がリセットされた状態。
つまり、その瞬間は愛情に捕らわれることは無くなり、冷静に自分自身とパートナーの事を見いだせるようになります。
その時に、初めて人は『なぜ私はこんなに嫉妬心が沸いているのだろう』と、当たり前の事実に改めて気が付く事が出来るのです。
この状態になったあとは、浮気をしたパートナーと共に話し合いがはじまります。
そして、何故浮気をしたのか?浮気をしてなにがしたかったのか?などを、怒りの感情を一切交えず、冷静に話をしていく事が出来るようなのです。
父親や母親に対する怒りを癒す
以上までは浮気をされた側への治療方針でしたが、ここから浮気をした本人に対する治療になります。
実は心理学の世界では浮気症の事を『回避症』と呼んでおり、現実で起こる不安やストレスから逃れるために浮気をしてしまう行為なのです。
これは、本質的にはアルコール依存症と同じで、しっかりと治療をしないと回復することは無いようです。
Step1『抑圧された自分を癒す』
浮気症(回避症)を直すためには、まずは自分の父親や母親に対する怒りを鎮める所からはじまります。
回避症の原因は幼少期の愛情不足が問題。
子供の頃十分に両親から愛情を注いでもらっていないと、母親や父親への復讐として、将来出会う異性を大切にしなくなるそうなのです。
そこで、まずは浮気をした本人に幼少期の事実を語ってもらい、子供の頃の父親や母親への不満や欲求を思い出して語ってもらいます。
Step2 『怒りを鎮める』
回避症がなかなか治らない男性は、その父親や母親が子供や家族に対する裏切りや攻撃をしていた可能性がかなり高いと言われています。
つまり、父親や母親のどちらかが浮気をしていたり、子供に虐待を加えられた子供は、その時感じた命の危険を未だ忘れず、世間や異性に対しても攻撃的になりやすいのです。
過度の浮気症の男女は浮気を世間への攻撃手段として用いており、浮気をして異性を裏切ることによってのみ安心を得られる様な捻じ曲がった価値観を持ってしまうのだといいます。
これを治療するためには、現在生きているこの世界が決して危険ではなく安心できる場所であることを教えなくてはならず、プロのカウンセラーでもかなり難しい技術が必要になるようです。
浮気症を直すために理想とされるパートナー
浮気症を治療するためにはカウンセラーの存在も欠かせませんが、なんといってもパートナーがどの様な人物であるかが最も重要なようです。
先にも述べた通り、浮気症を直すためにはとにかく『怒り』をコントロールし、相手の要求に耳を傾ける必要があります。
特にかなりひどい浮気症を持つ人物は、世間や異性に対する潜在的な怒りが強く、異性をもてあそぶ事でしか自分を満たせなくなっています。
だからこそ、そのパートナーは浮気症の人間の持つ怒りや欲求を満たしてくれるだけの包容力が必要になるのです。
また、浮気症の女性の場合は、より父性の強い男性が傍に居る事が必要で、ダメなものはダメだとしかりつけ、自分を導いてくれるような男性が傍に居るだけで浮気症が止まる事もあるのだとか。
では、自分がそのような人間でなければ、浮気症の人間とやって行くことは難しいのでしょうか?
母性と父性は誰でもある
自分が浮気症のパートナーの要求や愛情に応えられないと感じても、愛情を表現する事自体は誰にでもできます。
例えば、母性を出す場合には、浮気相手のことを『困った子供』と思えばいいですし、その関係にも対等性は必要なく、自分が母親で、相手は男の子と思えば良いのです。
また、父性が必要な場合も、自分は父親であり、相手は女の子と思えば、浮気について諭したり、しかりつける事が可能となります。
ただ、それでも浮気症が直ならければ、やはり浮気の証拠を掴んで自分に有利に離婚を運ぶのが大切です。
また、いざ離婚となるととにかく自分に有利に事を運ぶ自己中心さを発揮するのが浮気症の特徴でもありますから、下手な良いのがれや慰謝料逃れの口実を与えない様に、プロである探偵に依頼をすることをお勧めします。
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