浮気の本能はなぜ消えないのか?人間の体の仕組みについて

人間にとって、浮気は決して不自然な現象ではありません。むしろ人間をただの動物だと考えた場合には、浮気はよりナチュラルでとても理にかなったものです。

そもそも、この世界で浮気という言葉が生まれはじめたのは最近の事ですが、それよりもはるか昔から、浮気という概念そのものは誕生しており、その様子は現代のゴリラやサル、ヒヒなどの習性を見る事でわかります。

人間もサル同様、昔は一人の雄をボスとし、そこに数名の妻を娶る事によって形成するハーレムを作っていました。しかし、ボスの妻は時折別のサルからの誘いにのって生殖行為を行ったり、自分から相手を誘う様な行動をとると言われています。

また、外の雄にしても、ボスの妻だからと言って手を出さない訳ではありません。ボスの目を盗んでこっそりとアピールし、ボスの妻と時折性行為を行っていました。

つまり、こうした行動は私たち人類が高い知性を備えるよりも前から行われており、それにたいする怒りや罪悪感も、当時から持ち合わせていたものと考えられます。

また、人類は昔から乱婚状態にあったと思われていますが、その時期は大変短いかもしれません。恐らくは知性を備えはじめた頃にはすでにハーレムを築き、一夫多妻制によって集団を維持していたという説が有力です。

 

進化の過程から見る浮気の合理性

これだけ古い時代から浮気を繰り返してきた私たちは、一夫一妻制度になった今でも浮気を繰り返しています。しかし、それは非合理的な事なのでしょうか?

もちろん、浮気を促進する訳ではありませんし、元探偵としては、やはり浮気は避難されて当然のものです。

しかし、だからといって浮気の仕組みについて無視して良い訳ではありません。

浮気はなぜ行われ?どうすれば防げるのか?といった事を考えるためには、時として、浮気の合理性についても考察しなければならないのです。

それでは、いったい何故人はいまだに浮気をやめられないのか?

次項よりこの問題についてさらに深く掘り下げて行きたいと思います。

 

浮気は進化のために重要だった?

人類にとって浮気とは、次世代に自らの子孫を残すために重要な役割を備えているとも考えられます。でなければ、ここまで人間が進化し続け、文化的にも一夫一妻制度が続いているにも関わらず、人間が浮気をしようとする理由をうまく説明できません。

ただ、ほかにも浮気が続く原因について幾つか存在し、それをすべて書ききる事が出来ないので、あくまで一つの仮説として以下の文章をお読みください。

 

子孫に多様性を残すため

より多く、優れた遺伝子を残すことを考えた場合、一夫一妻制度にせよ一夫多妻制にせよ、イレギュラーな要素である浮気という行動があった方が、より多くの将来に遺伝子を残せる可能性が増えます。

例えば一夫多妻制の場合、群れのボスとその他複数の妻としか基本的に交配が許されない場合が多いので、そのハーレムから生まれる子供の多くはボスの遺伝子が流れています。

もちろん、親がボスである力強い生命体であるからこそ、次世代の子供たちも同様の力強さを持つのですが、もしもここに「高い知性」という要素や「器用さ」という要素、もしくは「優しさと非暴力性」といった要素が必要となってくると、力の強いボスの遺伝子だけでは、その後群れの子供達が生き残れなくなる可能性が出てきます。

しかし、もしもここでボス以外の遺伝子と雌の遺伝子が混ざれば、力は弱く気弱でも知的な遺伝子を将来に残すことが可能となり、群れが生き残るために必要な多様性が生まれてきます。

つまり、一夫多妻制においても、強くすぐれた雄との交配ばかりがメリットでは無いということ。そのために、雄にしても雌にしても、自分の配偶者以外にも興味関心が行くように出来ていると考えられます。

また、一夫一妻制の場合でも同様です。

一生に一人の伴侶との間に同じ遺伝子をいくつも残したとしても、優れた遺伝子を残せない可能性があります。となると、優れた遺伝子を残せない以上、そこから生まれて来る子供たちもまた、将来的に遺伝子を残すことができない可能性が出てきます。

しかし、ここで浮気心が生じれば、配偶者以外の人間との間に遺伝子を残し、別の可能性を生めます。また、人に様々な浮気心があるからこそ、遺伝子的に優れていない(例えば体格が悪いなど)男性でも、優れた異性と性交できるチャンスも生まれます。

この様に、将来に様々な可能性を生むために、人間には浮気をするシステムが備わっていると考えて良いかもしれません。

 

生存率を高めるため

現在、一夫多妻制を敷いている人国の大半は、戦争や貧困などの厳しい環境にあります。子供たちの生存率が著しく低いか、もしくは男子の大半が戦闘で死亡している状況では、どうしても一夫多妻制を敷く必要があるのです。

しかし、こうした人々も一度国が落ち着き、経済的発展を遂げていけば、自然と一夫一妻制度に移行していくでしょう。事実、一夫多妻制度で有名なイスラム圏も、内戦等が激化する前は一時的に一夫一妻制度に移行していました。

つまり、もしもこの日本でも、イラクや一部のアフリカ地域の用に、人々の生存率が著しく低くなってしまった場合には、一夫一妻制度では国ごと滅んでしまう可能性があります。そんな時に備えて、人は未だに昔の乱婚状態の名残りを本能的として持ち続けており、いざ環境が悪化すれば、すぐに乱婚を起こせる様に準備しているとも考えられるのです。

 

浮気は無駄ではないけれど

これはごく一部の仮説ですが、他にも浮気の合理性についての節は山ほどありますので、気になった方はインターネットなどを除いて見ると良いでしょう。

ただ、かといって浮気を心の底から肯定できる人間など殆どいません。

いかに合理的とはいえ、それを許さない心が一夫一妻という制度を生み、人々の成長を促してきた歴史がある以上、浮気の肯定とは、すなわち文明の衰退を意味するからです。

いずれ、人間が進化していけば浮気を必要としなくなる可能性もありますが、それまでは浮気心と良心の葛藤はままだ続きそうですね。